2015冬の新アニメ感想
遅ればせながら今期の初回チェック感想。
先月末でとりあえずの視聴は済んでたけど感想書く暇が無かった。
まずは前期終了作品について。楽しめた方だと『甘城ブリリアントパーク』『Hi☆sCoool! セハガール』辺り。『甘城』は見た目着ぐるみ系キャラの中身の可愛くなさが、『セハガール』はセガファンとして十分なネタだった。無難だったのは『怪盗ジョーカー』『Fate/stay night』辺り。酷かったのは『テラフォーマーズ』『旦那が何を言っているかわからない件』。『テラフォ』は回想ばかりで遅々として進まず何のために作ったのかわからないレベル。『旦那』は結局1度も笑えないままだったけどまさかの2期決定に驚いた。
では今期の初回チェック。いつものように継続視聴をしているものは2話以降の感想も含まれていたりします。
【日曜日】
【月曜日】
【火曜日】
【水曜日】
【木曜日】
【金曜日】
【土曜日】
ラノベ原作中心の最近の傾向でもあるけど、今期は特に似通った作品が多かった。続編作品の多さもあって業界の閉塞感を感じてしまう。個々で見ればそれなりに多様性があるようでも全体で見ると総じて同じ方向を向いている感じ。製作委員会方式の無難なモノ作りの結果としたら仕方ないとは思うけど、それ以外の路線もきちんと開拓しておかないと業界がやばいのではと心配になります。
先月末でとりあえずの視聴は済んでたけど感想書く暇が無かった。
まずは前期終了作品について。楽しめた方だと『甘城ブリリアントパーク』『Hi☆sCoool! セハガール』辺り。『甘城』は見た目着ぐるみ系キャラの中身の可愛くなさが、『セハガール』はセガファンとして十分なネタだった。無難だったのは『怪盗ジョーカー』『Fate/stay night』辺り。酷かったのは『テラフォーマーズ』『旦那が何を言っているかわからない件』。『テラフォ』は回想ばかりで遅々として進まず何のために作ったのかわからないレベル。『旦那』は結局1度も笑えないままだったけどまさかの2期決定に驚いた。
では今期の初回チェック。いつものように継続視聴をしているものは2話以降の感想も含まれていたりします。
【日曜日】
- 『夜ノヤッターマン』(MX/夜10:00)
(BS日テレ/火曜深夜0:00)
昔、ヤッターマンがドロンボー一味との戦いに勝利し、デッカイドーに《ヤッターキングダム》を建国、統治。ドロンボー一味は対岸の土地へと追放された。そして現在、貧しい生活をしていた少女レパードは自身がドロンジョの子孫であることを知る。母親の死をきっかけにヤッターマンの正義に疑問を抱き、彼らにお仕置きをしに行くことを決意する……。言わずと知れた『ヤッターマン』のスピンオフ。最初に少女ドロンジョの情報が出た時はまるでズヴィズダーじゃんと思ったけど、実際はデストピア系で方向性は別物だった。善悪の逆転はリブート作ではよくあるもので新味はない。この内容なら作風はもう少しファッションに寄せた方が似合っていたと思う。
- 『みんな集まれ!ファルコム学園SC』(MX/夜10:27)
日本ファルコムのゲームキャラが一堂に会する3分枠ギャグアニメ第2期。パロディ4コマみたいな作風は変わらず。面白さの欠片も感じない。
- 『純潔のマリア』(MX/夜10:30)
(BS11/火曜深夜0:30)
百年戦争中の中世フランス。村外れの森に住む少女の姿をした魔女マリアは処女で戦争が嫌い。夜な夜なサキュバスを送りこんだり戦場に乗り込んで掻き乱す……。『もやしもん』の原作者か。魔法や魔物が出るファンタジー物だけど、さすがテンプレまみれのラノベ原作系に比べて語り口に血が通っている。その分、派手さやキャッチーさには欠けるけど。初回で過不足なく状況は語られているけど、これから物語がどこへ向かうか次第かな。
- 『ローリング☆ガールズ』(MX/夜11:30)
(BS11/日曜深夜3:00)
東京大決戦から10年、10余りの道州から分割再編された旧都府県はなんやかんやで独立し、ご当地色を強めながら勝手に発展を遂げていた。ところは所沢国。東村山国の自警団が所沢を明け渡すように迫ってきた……てなノリのオリジナルアニメ。特殊な能力を持つ"モサ"の戦いっぷりとかエフェクトとか、おしゃれに振った『キルラキル』という雰囲気。3話目から"モブ"の主人公たち一行のロードムービーになってテンションが落ちたけど今期の既視感作品群の中ではまだありがたい作風。地域色ネタはエッセンスとしては面白いけど3話目で底の浅さも見えてきた。これ以上、質が下がらないことを祈る。
- 『聖剣使いの禁呪詠唱〈ワールドブレイク〉』(テレ東/深夜1:05)
怪物が現れる世界。前世の記憶を持つ者たちが持つ奇跡の力《アンセスタルアーツ》。怪物はその力によってのみ倒すことが出来る。その育成をする学園に主人公は入学し、前世の記憶にある少女たちと出会う……。前世の記憶にまつわる描写が通り一遍なため、その記憶によって現在の人間関係が構築される部分、ようするに少女が主人公にいきなりデレるところが唐突で上っ面感しかない。関係ありそうな少女がもう1人いるけど、どうやら主人公は2つの前世を持つ設定の模様。キャラの言動は少しマシだけど、よくある中二ラノベ原作アニメのそれ以上でも以下でもない。
- 『戦国無双』(テレ東/深夜1:35)
(BSジャパン/木曜深夜2:28)
戦国時代を舞台にしたコーエーのアクションゲーム原作。キャラは地味だけど衣装は妙に派手なデザイン。元のCG前提デザインは2次元絵には向いていない。作画レベルは平均点止まり。印象はヒロインのいない『アンジェリーク』というかコーエーの乙女ゲーム原作のアニメっぽい。アニメとして突き抜けた『戦国BASARA』の後塵を拝する形でこの程度のものを今更作られてもファン以外には面白味は皆無。
【月曜日】
- 『アブソリュート・デュオ』(MX/深夜0:00)
(BS11/木曜深夜0:00)
魂を具現化して生み出す武器《ブレイズ》。その戦闘技術を学ぶ学園の入学式でいきなり隣同士のパートナーと戦い、勝った者だけが入学できると言われる……てな初回。入学式の風景が『聖剣使いの禁呪詠唱』と丸被り。ラノベなんてそんなものと言えば身も蓋もないか。戦いが実質的な入学試験だというのは噂ぐらいにはなってるんじゃ?とか、入学しない者にも制服を用意させてるとか色々とツッコみたい。これも中二ラノベ以上でも以下でもないが、キャラの言動がテンプレ止まりな分『聖剣使いの禁呪詠唱』より下な仕上がり。
- 『ユリ熊嵐』(MX/深夜0:30)
(BS11/水曜深夜0:00)
小惑星クマリアが爆発し、破片が地球に降り注ぐと、クマは一斉に人間を襲い始めた。人間は《断絶の壁》を造り、その外へクマを追いやった。ある日、主人公が通う学園に人間に化けたクマ女子2人が転校してくる……。色々と暗喩してそうな見せ方は『輪るピングドラム』的。幾原監督ということで覚悟はしていたけど、本作はシンボリックな演出に傾倒しすぎで、大人向けおしゃれ絵本のページを勝手に捲って見せられている感が強い。『輪るピングドラム』はまだ通常の物語進行に落とし込んでいたから良かったのに。幾原監督も制限があった方がいいタイプだと思う。百合含む明け透けな女子社会と相まって空気が常に澱んでいるので見るのがしんどい。
- 『神様はじめました◎』(テレ東/深夜2:05)
ひょんなことからとある神社の《土地神》となった女子高生・奈々生とその仲間たちとの日常を描く少女漫画原作コメディアニメ第2期。今期は期間の空いた続編が多いけどこれも前作は2012年秋か。OP・EDから本編に至るまで何ら雰囲気が変わらず違和感なく楽しめる。
【火曜日】
- 『キュートランスフォーマー 帰ってきたコンボイの謎』(MX/夜9:55)
往年のクソゲー「コンボイの謎」が元ネタのスマホアプリゲーとチョロQに変形する玩具「キュートランスフォーマー」を元にした5分枠Flashアニメ。内容はあくまでもトランスフォーマーやゲームに関しての楽屋オチ的な会話劇で後半はアドリブ。声優ラジオ番組みたいなノリながら『gdgd妖精s』や『てさぐれ!部活もの』のようなダレ感もなく普通に面白い。声優の力量の差か。
- 『ドアマイガーD』(TVK/夜10:55)
(テレ玉/日曜昼12:55)
伝統と歴史の街・京都に、いにしえの巨大菓子職人が今甦る!京都の街を襲うメカイジュウを必殺の京菓子作りで迎え撃つ巨大ロボット・ドアマイガーDの活躍を描く5分枠アニメ。70年代風の画面で『戦国鍋TV』内で作られていたパロディアニメの延長の省力作画作品。何かのバラエティ番組内の1コーナーなら許容できるノリ。毎回、様々な京菓子が登場するが、蘊蓄要素がいまいちハマっていない。菓子部分は実写にした方が良かった。
- 『黒子のバスケ[第3期]』(MX/夜11:00)
(BS11/火曜深夜0:00)
中学時代、キセキの世代と呼ばれるチームで幻の6人目と呼ばれた黒子テツヤが高校でかつてのチームメイトたちと戦うバスケアニメ第3期。前期の最終回直後からそのまま始まり、初回前半はインタビューという体での総集編だった。いきなり物語を進めるよりかは適度に振り返る間になっていて良かったかも。質も変わりなくそこそこ楽しむには十分。
- 『美男高校地球防衛部LOVE!』(テレ東/深夜1:40)
男子高校生2人が銭湯に入っていると突如ウォンバット似の宇宙人が降ってきた。翌日、学校にも姿を現した宇宙人は他部員ら含む5人にラブレスレットを与え、変身して愛の力で地球を守るよう強制する。そして《地球防衛部》は結成された……てな初回。変身バンクや敵が一般人の負の心から生み出されたり、まんま男版プリキュア。あくまでギャグ作品なのでパロディノリも面白さに繋がっている。ブルーダイヤ金銀パールプレゼントって若い子は知ってるのか?
【水曜日】
- 『うわばきクック』(MX/夜10:27)
3分枠Flashアニメ。このうわばきのゆるキャラは読売テレビ開局55周年記念キャラクターらしい。Eテレ番組内の1コーナーって感じの作りで面白くはない。
- 『艦隊これくしょん -艦これ-』(MX/深夜1:05)
(TVK/木曜深夜1:00)
(テレ玉/木曜深夜1:05)
(BS11/金曜深夜3:00)
海の底から出現する謎の深海棲艦と戦えるのは在りし日の軍船の魂を持つ娘たちだった。ある日、戦闘経験の無い駆逐艦・吹雪が第三水雷戦隊に配属されるところから本作の物語は始まる……。艦娘(かんむす)と呼ばれる軍艦を擬人化した萌えキャラカードゲーム原作。艦娘の設定がよくわからないと思ったらその辺はそもそも曖昧らしい。なので結局は異能力を持つ少女たちが集い訓練してバトルするよくある学園ものフォーマット作品に過ぎない。デザイン方向のバラバラさは元ゲームからだから仕方ないとはいえ1作品としては酷い。内容は特にないのでキャラ萌えするかしないか。
- 『新妹魔王の契約者(テスタメント)』(MX/深夜1:35)
(BS11/木曜深夜3:00)
(TVK/日曜深夜0:30)
(テレ玉/日曜深夜0:30)
高校1年男子の主人公。父親が急に少女2人を家族に迎え入れ、本人は海外出張で家を空けることに。主人公は急に妹2人との3人暮らしが始まると焦るが、2人は実は魔族で主人公の家を奪うつもりだった。しかし実は主人公も勇者の一族で……てな始まり方をするラノベ原作アニメ。これで「しんまい」と読むみたいだけど「新米」とかけてるのかな。伏線もなくいきなり主人公が勇者の一族と言われて正直困ったが、そこを過ぎれば「狙われる先代魔王の娘を助ける実は能力持ちの主人公」というよくある作品。初回は作画レベルが低く、お色気で売ろうとするこの手の作品ではマイナスと思ったら2話目以降は少し持ち直した。
【木曜日】
- 『血液型くん!2』(MX/夜9:55)
韓国ウェブコミック原作の5分枠アニメ第2期。前作は放送を知らず、後のCS無料放送で数話をたまたま視聴し、石田彰のO型がツボにハマった。今期の後半ネタはいくつか見たことある話だったけど1期の使い回しなのかな。石田彰のO型がやはり楽しい。それだけ。それにしても科学的に血液型と性格の因果関係なんて無いのに、韓国で日本人的性格分布まんまってのは変な話よね~。
- 『ぱんきす!2次元』(BS11/夜11:54)
音楽精霊専門学校「聖ミューズ学院」に通う落ちこぼれ5人のあれやこれやを描く……のかな? 5分枠Flashアニメ。本作はスターダストプロモーションが所属俳優5人を舞台・音楽など色々なメディアで展開するプロジェクトの一環らしい。いかにもキャラグッズ作りますという2頭身キャラデ。声も演技も酷くて面白くも何ともない。生身の5人のファンになればこれを楽しめるようになるのかもしれない。
- 『東京喰種トーキョーグール√A(ルートエー)』(MX/深夜0:00)
(Dlife/金曜深夜2:00)
人の姿をし人の世で暮らすが人肉しか食べられない《喰種(グール)》が蔓延る世界で、ひょんなことから喰種となってしまった主人公。前期は主人公が覚醒したところでブツ切りで終わったけど、今回はそこからそのまま始まる第2期。この初回が前期の最終回なら良かったろうに。正直、主人公の行動理念がチグハグで意味不明。2期は原作者が原案を手掛けて原作とは違う話になるらしいけど、1期序盤のロジカルさが面白かった身としては、よくある近未来的戦闘組織体系描写や超人超能力バトルの薄っぺらさに辟易する。
- 『冴えない彼女の育てかた』(フジ/深夜0:50)
ノイタミナ枠。男子高校生の主人公がパっとしないクラスメートの女子をヒロインにした同人ゲーム制作をしようと思い立ち、そして集めたメンバーは様々なタイプの女子たちといういかにもなラノベ原作ハーレム部活系アニメ。初回は物語の導入部も何もかもすっ飛ばした温泉旅行回。劇中世界の女子を同人ゲームのヒロインにするという部分がまったくもって意味不明。ヒロインが主人公にしか見えてない存在とかでもないし。そもそもこんなもんノイタミナ枠でやるなよ。そういう潮流とは違う価値観で作品を作るところに価値があった枠だろうに。
- 『みりたり!』(テレ玉/深夜1:00)
(TVK/金曜深夜1:45)
いたって普通の高校生の家に外国人少女2人が駆る戦車が突っ込んできた。主人公の父親は手違いで少女らの国の軍隊に入って英雄になってしまい、息子である主人公の命が狙われるため警護にやってきたのだという……てなミリタリーギャグ4コマ原作5分枠アニメ。萌えに寄せてギャグの質は低い。アニメ絵はヘタウマ寄りで作画の質も低いけど、ギャグの質とバランスが取れて合っている。
- 『幸腹グラフィティ』(TBS/深夜1:46)
(BS-TBS/土曜深夜1:00)
同居の祖母が亡くなり一人暮らしの女子中学生の主人公。料理の腕が落ちたと落ち込んでいたが、親戚の女の子を泊めたことから、ただ一人の食事が味気なかっただけだと知るのだった……。グルメ?系日常4コマ原作。タイトルはこれで「こうふく」と読ませるらしい。毒のない世界で毒のない登場人物らが色っぽく飯を食べるだけなので、このあざといキャラ造形に萌えるだけで満足する人向け。カットの切り返しとか全体的に苦手な演出タイプだなぁと思ったら総監督・新房昭之の名前を見て納得。
- 『銃皇無尽のファフニール』(TBS/深夜2:16)
(BS-TBS/土曜深夜1:30)
ドラゴンが現れる世界。時を同じくして"D"と呼ばれる異能力を備える少女たちが自然発生し、彼女たちの力によってドラゴンの討伐はなされていた。そんな彼女らを隔離・教育する機関ミッドガルへの異動を命じられた主人公。彼は男で唯一の"D"だった……てなラノベ原作SFファンタジーアニメ。各種タイプのヒロインを並べる典型的ハーレム系。キャラデも判子絵系。作画は良くもなく。主題歌は神田沙也加のユニットだけど、曲調は深夜アニメ系でよく聞く代物。話も舞台設定もよくあるものなのでファン以外には厳しい。
【金曜日】
- 『アイドルマスターシンデレラガールズ』(MX/深夜0:00)
(BS11/金曜深夜0:00)
(テレ玉/金曜深夜0:30)
(TVK/金曜深夜1:15)
『アイマス』のスマホ用ゲーム原作。オーディションに落選した主人公の元に346プロのプロデューサーが再選考で合格を伝えにきたところから物語は始まる。メインキャラは3人で、他に同シンデレラプロジェクトメンバーは計14人。2話目など他アイドル含めキャラ紹介が大半で、ファンは嬉しいのかもしれないがそうでない身ではちとうんざり。可愛い女の子の絵を見ていれば幸せな人なら作画もしっかりしてるので楽しめるのでは。
- 『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース[エジプト編]』(MX/深夜0:30)
(BS11/金曜深夜0:30)
ジョジョ第3部後半。元々2クールずつ分割放送予定で物語の途中から普通に始まる。可もなく不可もない。
- 『暗殺教室』(フジ/深夜1:20)
(BSフジ/土曜夜10:00)
月の7割を簡単に破壊した謎の生物「殺せんせー」は来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊すると宣言し、とある中学の3年E組の担任になる。彼の暗殺は生徒たちに委ねられた……てなジャンプ原作アニメ。状況設定は面白い。落ちこぼれ組とか不良生徒のような物語部分はジャンプ系でよくある感じで暗殺描写以外は至って普通。リアル中高生にとっては面白いのかもしれない。
- 『ISUCA -イスカ-』(MX/深夜1:35)
(BS11/土曜深夜3:00)
(TVK/日曜深夜0:00)
(テレ玉/日曜深夜0:00)
夜道に立つ女性がおもむろに服を脱ぐと化け物に変貌し、主人公を襲う。その時、どこからともなく飛んできた弓矢が化け物を退治した。翌放課後にも高校で化け物騒動が起こるが、同級生の少女が実は妖魔退治を生業とする家の当主だった……てな話。テンプレすぎる物語とセンスの欠片もない化け物デザインで作画レベルも低く野暮ったい絵柄なので、てっきりどこぞの一般向け劇画誌辺りが原作かと思ったらヤングエースとは。原作絵はもう少しすっきりした感じだったけど魅力には乏しかったのでアニメは無難なキャラデだった模様。
- 『デス・パレード』(日テレ/深夜1:58)
(BS日テレ/水曜深夜2:30)
死後の選択のため謎のBARでゲームをさせられる人たちの人間模様を描く。アニメミライ2013で作られた短編『デス・ビリヤード』のTVシリーズ化。本作はアニメミライの作品群の中で無駄に道徳路線だったり高作画路線だったりせず、製作者の自己満足に走った代物でもなかったのでこういう形に結実したのも当然か。あとは各エピソードの質次第。
- 『蒼穹のファフナー EXODUS』(TBS/深夜2:25)
(BS-TBS/土曜深夜0:30)
西暦2150年、未だ世界はフェストゥムの脅威にさらされていた。竜宮島ではそんな世界と切り離されたそれぞれの日常が営まれていたが、ある日、一人の少女を乗せた人類軍輸送機が飛来してきた……。10年ぶりの新シリーズ。劇場版は未見なので、とりあえず画面にある情報を拾って前の話を思い出すのに手間取った。時間が経過して「登場人物らのその後」が描かれたことで前作にあった切迫感が薄らいだ感じ。時代が変わった今、正直、今更感はある。
【土曜日】
- 『探偵歌劇ミルキィホームズTD』(MX/夜10:00)
(TVK/土曜深夜0:00)
(BS日テレ/日曜深夜0:00)
大探偵時代──それはトイズを花咲かせた探偵と怪盗が美しさを競う時代であった。だが世は今や大アイドル時代。偵都ヨコハマに奇跡の歌を歌う一人の少女がいた。ある日、歌声が盗まれる事件が発生し、ミルキィホームズは事件の解決に乗り出す……。シリーズとしては第4期。新キャラのアイドルが失った《エレメント》の回収という魔法少女かプリキュアかといった展開。ギャグテイストは控えめなので取っ付きやすい作り。
- 『デュラララ!!×2 承』(MX/夜11:30)
(BS11/土曜夜11:30)
池袋を舞台にした若者たちの群像劇を描く第2期。タイトルに承とあるけど分割3クールらしいから各クール毎に転結が付くのかな。初回は前作で広げた風呂敷からの"今"を見せるもので、既に広がった風呂敷だけ見せられても面白くないなぁと思ったが、2話目で前作の風呂敷の上に新たな風呂敷を広げ始めているとわかりちょっと安心した。とはいえ前作ほどのソリッド感は今のところ無い。OP・EDもちと弱い。音楽の力って大きいと再確認。
- 『アルドノア・ゼロ[第2期]』(MX/深夜0:00)
(BS11/土曜深夜0:00)
火星移住者たちが「ヴァース帝国」を名乗り、再び地球に攻めてきた戦いから19ヶ月後──。あの日、銃弾に倒れたはずのアセイラム姫は火星の王女として帝国の士気を高める演説をしていた。だがそれは異母妹が姿を騙る偽物だった。本物の姫を守るために行動するスレイン。同じく銃弾に倒れた伊奈帆も片目を義眼に変えて再び戦場に戻った……。前期最終回のあれで伊奈帆が死なないとは当たりどころ良すぎ。まあ物語の折り返し地点で主人公が死んでも困るが。あと義眼でチートっぷりに拍車がかかりすぎ。1期序盤のロジカルさはもはや無く、クリフハングだけの作品になったままだった。
- 『DOG DAYS''(ダブルダッシュ)』(MX/深夜0:30)
(BS11/土曜深夜0:30)
スポーツ大会のような戦争をする犬猫擬人化異世界に少年少女らが召喚されて活躍するアニメ第3期。初回は勇者2人が召喚中に行方不明になり、それを探す描写で既存のキャラを一通り登場させる流れで、初見でもうんざりせずに済むバランスだった。異世界物ながら危機感とは無縁で、キャラ萌えを楽しむ人向け。
- 『少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 50-』(MX/深夜1:00)
(TVK/日曜夜11:30)
(テレ玉/日曜夜11:30)
(BS11/金曜夜11:00)
日々、劇場「ハリウッド東京」で公演をする5人組アイドル《少年ハリウッド》の日常を描く。まさかの第2期。あいかわらず劇画チック寄りの骨太なキャラデでブリブリなアイドル仕草をやられるとキモい。現実の人間ならそうは感じない不思議。不気味の谷的な感じ?
- 『フランチェスカ』(TVK/深夜1:00)
歴史上の人物らがアンデッド化して徘徊する北海道。北海道怨霊撲滅課の少女が退治に駆け回る中、少女アンデッドのフランチェスカが甦る……てな北海道ローカルFlashアニメ。元はご当地アイドルキャラとかそんな企画らしい。北海道で昨年夏に放送されていた15分番組を2話ずつ放送。ローカル作品と聞いて作画のチープさや安っぽさは許容できるけど、圧倒的にセンスが無いので見るに堪えない。それを味と思えれば楽しいのだろうけど。
ラノベ原作中心の最近の傾向でもあるけど、今期は特に似通った作品が多かった。続編作品の多さもあって業界の閉塞感を感じてしまう。個々で見ればそれなりに多様性があるようでも全体で見ると総じて同じ方向を向いている感じ。製作委員会方式の無難なモノ作りの結果としたら仕方ないとは思うけど、それ以外の路線もきちんと開拓しておかないと業界がやばいのではと心配になります。
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