第36回アニメグランプリ

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今月のアニメージュは「第36回アニメグランプリ」発表号。
ここ最近は作品傾向の偏りの酷さを嘆いてばかりでしたが、今回に至っては嘆く気にすらなりませんでした。
(対象期間:2012年12月1日~2013年11月30日)



アニメグランプリ各部門の1~5位は以下の通り。

【作品部門】
  1. 進撃の巨人(963票)
  2. イナズマイレブンGO ギャラクシー(793票)
  3. イナズマイレブンGO クロノ・ストーン(762票)
  4. Free!(664票)
  5. 黒子のバスケ(616票)

【サブタイトル部門】
  1. 遥かなるフリー!(『Free!』第12話)(593票)
  2. 最後のタイムジャンプ!(『イナズマイレブンGO クロノ』第50話)(493票)
  3. サッカーが帰ってきた!(『イナズマイレブンGO クロノ』第51話)(216票)
  4. マジLOVE2000%(『うたの☆プリンスさまっ♪2000%』第13話)(192票)
  5. 壁-ストヘス区急襲③-(『進撃の巨人』第25話)(177票)

【男性キャラ部門】
  1. リヴァイ(『進撃の巨人』)(581票)
  2. 霧野蘭丸(『イナズマイレブンGO ギャラクシー』)(428票)
  3. 橘 真琴(『Free!』)(285票)
  4. エレン・イェーガー(『進撃の巨人』)(247票)
  5. 剣城京介(『イナズマイレブンGO ギャラクシー』)(232票)

【女性キャラ部門】
  1. 菜花黄名子(『イナズマイレブンGO クロノ』)(416票)
  2. ミカサ・アッカーマン(『進撃の巨人』)(408票)
  3. モルジアナ(『マギ』)(295票)
  4. 相田リコ(『黒子のバスケ』)(193票)
  5. 小鳥遊六花(『中二病でも恋がしたい!』)(177票)

【声優部門】
  1. 梶 裕貴(724票)
  2. 神谷浩史(685票)
  3. 小林ゆう(508票)
  4. 鈴木達央(401票)
  5. 宮野真守(339票)

【アニメソング部門】
  1. 紅蓮の弓矢(『進撃の巨人』OP)(701票)
  2. 僕たちの城(『イナズマイレブンGO クロノ』ED)(639票)
  3. The Other self(『黒子のバスケ』OP)(339票)
  4. SPLASH FREE(『Free!』ED)(231票)
  5. マジLOVE2000%(『うたの☆プリンスさまっ♪2000%』ED)(212票)



今年は『進撃の巨人』によってようやく『イナズマイレブン』の天下が阻止されたものの、同シリーズは2作品、『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000%』も6位に入り、前年入れ替わりで入った『黒子のバスケ』と並ぶようにランクイン、そこに『Free!』も加わり、ますます女性層ランキング色が色濃く出た結果となりました。

サブタイ部門でも『黒子のバスケ』が10、15、18位、『Free!』が20位にも入り、『イナズマイレブン』はまとめて2、3、6、8、13、17位と計6本もあり、上位は女性ウケ中心タイトルが8割近い。

男性キャラ部門は1位のリヴァイも女性票多そうな上に『イナズマイレブン』2、5、16、17、19位、『Free!』3、6、13位、『黒子のバスケ』7、9、10、12位、『うたプリ2000%』18位、他にも『ダンボール戦記』の星原ヒカルとやらも男性票があるとも思えないキャラだし、誌面のほとんどが女性目線で選ばれたキャラしかいない印象。

女性キャラ部門だけは各作品それぞれからヒロインが1~2名に留まるおかげで(それでも『イナズマイレブン』は3名いるけど)、なんとかバラエティに富んだ印象はあります。



全体的には『イナズマイレブン』『黒子のバスケ』『うたプリ2000%』といった上位に陣取る作品が続編や2期作品なため、「またいつもの人たちがいつものタイトルに投票しているだけ」としか思えない停滞感を感じました。上位20位までは誌面に絵付きで載るため、視覚的にもうんざりさせられた感じです。

アニメージュがもう駄目なのか業界そのものがもう駄目なのか。

同誌上の編集部座談会は相変わらず総括という言い訳で「アニメグランプリは特定のファン層の投票が集中してるように見えるし結果そうだけどあくまでもアニメ界のスタンダードだから」と言うばかり。せめて総投票数と男女比率を発表さえしてくれれば、これら傾向に納得できるアンケートにはなるんですけどね。



それではいつもの個人的ベストを。

【作品】『はたらく魔王さま!』→圏外
【サブタイ】「Eternal Party」(とある科学の超電磁砲S 第24話)→圏外
【男性】真奥貞夫(はたらく魔王さま!)→圏外
【女性】クギミヤ・ケイ(銀河機攻隊マジェスティックプリンス)→圏外
【声優】橘田いずみ →圏外
【アニソン】光の果てに(ジュエルペットハッピネスOP・ED)→圏外


とうとう全てが圏外になってしまった……。

作品部門は総合的に魔王一択。『ちはやふる2』は今回も候補には挙がるけど続編は印象が鈍りがち。『翠星のガルガンティア』はまとまりが良すぎてこじんまりとした印象。『マジェプリ』は良い2クール作品だったけどトータルでは弱め。『恋愛ラボ』も良かったけど一押しまでには届かない。『超電磁砲S』はダラダラしすぎた。ちなみに『進撃の巨人』は個人的には社会現象でしかなく琴線には触れませんでした。

サブタイ部門は主題歌のオンパレードでノリと勢いで突っ走った『超電磁砲S』最終回。前述の作品部門で挙げたどの作品にも良い回はあるけど1話を抜き出すとなると難しい。ちなみにGP投票用のリストは何故かこの最終回だけ抜けてました。

男性キャラ部門も魔王。『ちはやふる2』の真島太一は前回選んでるし印象が鈍ったこともあり除外。『マジェプリ』のイズルも単独だと弱い。女性キャラ部門は『はたらく魔王さま!』のちーちゃんも捨て難かった。『あの夏』の柑菜といい片想いキャラ好きだな、俺。

声優部門は『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』のもこっちの怪演っぷりで。その後、『マイリトルポニー~トモダチは魔法~』を見てても、ついついレインボーダッシュを追い掛けてしまってました。次点は『ぢべたぐらし』のあひるくんで松野太紀。アニソン部門は『キューティクル探偵因幡』ED「プリマ・ステラ」が次点。ヤギ好き。



今回ほどワクワクしなかったアニメグランプリもないです。偏ったまま代わり映えしない面々で埋め尽くされた誌面。こうして個人的ベストで昨年を振り返っても色々と面白い作品が思い出せるのに。まるで女性向けムック本を見ているような気分でした。キャラ売り作品の氾濫が続く限りこの傾向はもはや変わらないのでしょうね。

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