【DS】極限脱出 9時間9人9の扉

【DS】極限脱出 9時間9人9の扉

ジャンル:アドベンチャー
プレイ人数:1人用
開発元:チュンソフト(発売元:スパイク)



主人公が目を覚ますと見覚えのない船室に閉じ込められていた。同じように謎の人物の手によって集められた8人。各々の腕には数字が割り振られた腕時計のような物が装着されており、決められたルールを破ると体内の爆弾が爆発するという脱出ゲームを強制されるのだった──。

先日、風邪を引いて寝込んでいた時に暇だったので積みゲーになっていた本作をプレイしてみた次第。

結論から言えばとても面白かった。

いくつかのバッドエンドの末に真のエンディングを迎えたときは、その物語構造の妙とクライマックスのゲーム画面の仕掛けに見事に心を揺さぶられました。



「1~9までの扉を開けるため参加者に割り振られた各数字を組み合わせた数字根を作る」という内容を聞いて、扉のクリア順などのロジックを解析するのが面白そうと思って買いましたが、実際のプレイでは扉の位置を覚えて自力でマップ移動をするような攻略要素は無し。

数字根はあくまでもシナリオ分岐のための口実で、マップ移動もシナリオに沿って勝手に進行。とはいえマップ攻略のようなゲームデザインを排除することによってシナリオに集中できたのでこれはこれで良かったと思います。基本はサウンドノベルなのだと納得。

話がパラドックスの解消に至っていないのは仕方なし。理屈をこねくり回して何かしらの考察を出せなくはないですが、ここはこの手のタイムリープ系にありがちな曖昧でいいかと。計画通りに事が運びすぎる点は目に見える以外の手も打ってあるぐらいに考えておきましょう。



マイナス点は既読文のスキップがボタン押しっぱなしでないといけないこと。普通にプレイする分には我慢できても全分岐チェックのような複数回プレイでは面倒でした。スキップスピードはこのままでいいので次の選択肢まで自動でスキップしてくれたら良かった。私はボタンの上に重しを置いて放置というプレイスタイルになりました。

部屋を探索してアイテムを得て仕掛けを解除する類いのゲームが好きならまず楽しめると思います。お勧め。



以下、ネタバレ含む攻略メモ。

分岐は基本的に3か所。

1:[4の扉][5の扉]の選択
2:[3の扉][7の扉][8の扉]の選択
3:[1の扉][2の扉][6の扉]の選択


【A】
4の扉:3 6 8
5の扉:1 2 4 7
【B】
4の扉:1 3 4 6 8
5の扉:2
【C】
3の扉:3 6 7
7の扉:----
8の扉:----
【D】
3の扉:----
7の扉:4
8の扉:3 6 8
【E】
3の扉:----
7の扉:3 6 7
8の扉:4
【F】
1の扉:1 4
2の扉:----
6の扉:3 6 7 8
【G】
1の扉:1 3 6
2の扉: 7 8
6の扉:----
【H】
1の扉:4 7 8
2の扉:----
6の扉:1 3

ちなみに2つ目の分岐でC[3の扉]ルートを選ぶと3つ目の分岐はなくなり自動的にG[2の扉]ルート(単独)になります。分岐条件は他にも「四葉のクローバーの入手」などもありますが、各ルートを通れば自然と選択することになります。



エンディングは6通りあるけど基本は以下の3つ。

F→四葉凶行BAD END
G→全員死亡?~潜水艦前で主人公も刺されてTHE END
H→四葉行方不明~八代死亡~主人公も刺されてBAD END


そのうち上記の赤地と青地のルート選択をした場合だけ変化。

A→D→F→真END
B→E→H→一宮の正体判明END


もう1つのエンディングは「一宮の正体判明END」を未見の状態で「真END」に辿り着いてしまった時の「to be continued」。手っとり早く真ENDを見るなら青地ルート→赤地ルートとプレイすればOK。



本作の攻略ポイントは、分岐一覧を見れば判るように「四葉を不安にさせないこと」が基本。1つ目の分岐で兄ニルスと別行動させた時点で真ENDには辿り着かなくなります。2つ目の分岐では兄ニルスがいないことをフォロー。E[8の扉]ルートでは四葉と2人きりになる場面が無く、四葉のクローバーによるフォローができないため真ENDには辿り着けません。3つ目の分岐でF[1の扉]ルートで四葉と再び行動を共にして会話を続けることで真ENDに辿り着けるわけです。



ほかに各ルート中から読み取れるのは以下のものぐらい。

  • F[1の扉]ルートで一宮が八代のバングルを狙うそぶりを見せるのはただのTHE ENDでも真ENDでも同じ。

  • G[2の扉]ルートで8のバングルを入手しようとする可能性のある人物は一宮か船長。ただし他シナリオから推測すれば一宮は船長殺害の選択をするはずなので九分九厘、一宮(死んだフリ)。ただし2つ目の分岐でC[3の扉]ルートの場合は、G[2の扉]ルート(単独)で一宮がどうやって[1の扉]に入ったか不明。

  • H[6の扉]ルートでは一宮はしきりにCデッキ=[1の扉]の様子を気にしているので船長の存在を確信している。四葉は船長のバングルを入手しているが船長を直接手にかけたかは不明。一宮の正体判明ENDでの「アレ(船長)を見たのか」という発言からでは一宮が船長を殺害したかどうか、もしくはいつ殺害したかは曖昧。



人物の私的考察も少々。

  • 八代は9年前の事件の関係者としては関係性が薄い。一応、9年前の人物構成に近い存在として選ばれたと思われるが、9年前に誘拐された娘の真実を知ることができるのが全員死亡ENDのG[2の扉]ルートだけという、かなりのとばっちり感。

  • セブンの記憶は過去の改変の影響を受けているものと思われる。全ては演技で彼はゼロの協力者だという考察には同意しかねる。

  • ニルスもゲーム中に状況を把握して賢く立ち回ったに過ぎず、彼もまたゼロの協力者という考察には同意しかねる。四葉も再びゲームに参加させられたことで不安になったに過ぎない。

協力者説はあの状況を完璧にこなすためには必要ではあるけれど、それならそもそも八代のような部外者を加えず娘本人を協力者として参加させれば済む話。今回のノナリーゲームはあくまでもサンタと紫による計画であり、物語上で提示されていない別の展開への対応も用意されていたと見るべきでしょう。



以下は入力数字などメモ。
攻略目的で繰り返しプレイの補助に。

  • 厨房
    43

  • シャワー室(トイレ)
    LLRLRL
    1776

  • 手術室(薬品庫)
    349

  • 操舵室
    S→W→SW→NW→E→N
    FULL→HALF→SLOW→FULL→HALF→DEAD→STOP

  • 船長室
    35 14 27 24

  • 書庫
    DEAD

  • 書斎
     64
    1F5
    9 C

    S→W→SE→NE→E→N→E

    ・・
    ー・ー・



★★★★

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