第35回 日本アカデミー賞
●第35回日本アカデミー賞
最優秀作品賞:
最優秀監督賞:
最優秀主演男優賞:
最優秀主演女優賞:
最優秀助演男優賞:
最優秀助演女優賞:
新人俳優賞:
話題賞俳優部門:
最優秀アニメーション作品賞:
最優秀外国作品賞:
最優秀脚本賞:
本家アカデミー賞授賞式ばりに盛り上がるものを見せてくれるならまだしも、ただただ格調高いものであるかのように振る舞う内輪ウケな式典に今年も辟易させられた。映画会社の自己満足っぷりをお茶の間に流すくらいなら、どこぞのランキング番組のようにテロップ中心で映像は受賞コメントだけという構成にでもしてくれないものか。
今年の関根勉の司会は無難な質問役。深津絵里は受賞者の本人コメントを引き出すでもなく自分の感想を語る役。日本アカデミー賞御用達女優として締めの立場を背負わされていたように思う。番組ナビゲーター(天野ひろゆき、関根麻里、日テレアナ)は相変わらず存在意義が無い。そもそも番組構成を「式典の中継」の体なのか「スタジオで観覧」する体なのか定めるべき。
番組冒頭、映像付きで紹介されたのは『ステキな金縛り』(東宝)『モテキ』(東宝)『最後の忠臣蔵』(角川)『探偵はBARにいる』(東映)『大鹿村騒動記』(東映)『八日目の蝉』(松竹)の6作品。『モテキ』は作品賞にノミネートされていないのに不思議ですね。
毎度思うけど新人賞の子役ノミネートはやめてほしい。線引きが難しい問題とは思うけど、受賞者を男女1名ずつにして今年の1番を決める賞にすれば解決するはず。まあ、ノミネートを優秀賞と言い張って受賞数を水増しする日本アカデミー賞では無理でしょうが。
プレゼンター岡村隆史は私にとってはもはや笑えない存在なのでどうでもいい。話題賞でAKBねじ込みきた。同賞は各映画会社のバランス取りに使われるものなので例年なら無視して終わりですが、こういうAKBの箔付けのためだけにねじ込まれるとなると大問題。この部門自体やめるべき。
主演男優賞は故人への記念賞みたいになっちゃったけど、それは日本アカデミー賞に権威がないせい。大手映画会社の持ち寄り賞なんぞを連綿と続けていては賞の正当性など生まれようもない。
アニメーション部門は昨年のノミネートタイトルに不満だったけど、今年もそもそもコクリコ坂ぐらいしかまともなものがない。コナンやドラえもんのようなプログラムピクチャーが名前を連ねた時点でこの部門に意義は無くなったといっていい。
岡田茂賞に代わる賞は作らなかったのね。ていうか岡田茂賞自体が意味不明な存在だったというべきか。高峰秀子さんを「女優」ではなく「俳優」表記にしていたけれど、そんな言葉狩りもうんざり。じゃあ男女の性差を無視して主演俳優賞とか助演俳優賞とかに統合でもすればいいじゃん。
今年も2時間盗まれただけでした。
最優秀作品賞:
- 『八日目の蝉』
- 『大鹿村騒動記』
- 『最後の忠臣蔵』
- 『ステキな金縛り』
- 『探偵はBARにいる』
最優秀監督賞:
- 成島出(『八日目の蝉』)
- 阪本順治(『大鹿村騒動記』)
- 新藤兼人(『一枚のハガキ』)
- 杉田成道(『最後の忠臣蔵』)
- 三谷幸喜(『ステキな金縛り』)
最優秀主演男優賞:
- 原田芳雄(『大鹿村騒動記』)
- 大泉洋(『探偵はBARにいる』)
- 堺雅人(『武士の家計簿』)
- 三浦友和(『RAILWAYS』)
- 役所広司(『最後の忠臣蔵』)
最優秀主演女優賞:
- 井上真央(『八日目の蝉』)
- 長澤まさみ(『モテキ』)
- 中谷美紀(『阪急電車~片道15分の奇跡~』)
- 深津絵里(『ステキな金縛り』)
- 宮﨑あおい(『ツレがうつのなりまして。』)
最優秀助演男優賞:
- でんでん(『冷たい熱帯魚』)
- 伊勢谷友介(『あしたのジョー』)
- 岸部一徳(『大鹿村騒動記』)
- 佐藤浩市(『最後の忠臣蔵』)
- 松田龍平(『探偵はBARにいる』)
最優秀助演女優賞:
- 永作博美(『八日目の蝉』)
- 麻生久美子(『モテキ』)
- 小池栄子(『八日目の蝉』)
- 満島ひかり(『一命』)
- 宮本信子(『阪急電車~片道15分の奇跡~』)
新人俳優賞:
- 漫才ギャング(『上地雄輔』)
- 高良健吾(『軽蔑』)
- 長谷川博己(『セカンドバージン』)
- 野見隆明(『さや侍』)
- 熊田聖亜(『さや侍』)
- 渡邉このみ(『八日目の蝉』)
- 桜庭ななみ(『最後の忠臣蔵』)
話題賞俳優部門:
- 前田敦子(『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』)
- 『モテキ』
最優秀アニメーション作品賞:
- 『コクリコ坂から』
- 『けいおん!』
- 『ブッダ』
- 『豆腐小僧』
- 『名探偵コナン/沈黙の15分』
最優秀外国作品賞:
- 『英国王のスピーチ』
最優秀脚本賞:
- 奥寺佐渡子(『八日目の蝉』)
- 西岡善信/原田哲男(『最後の忠臣蔵』)
- 藤澤順一(『八日目の蝉』)
- 金沢正夫(『八日目の蝉』)
- 藤本賢一(『八日目の蝉』)
- 三條知生(『八日目の蝉』)
- 安川午朗(『八日目の蝉』)
- 御所園久利(大道具)
- 故 岡田茂(製作者)
- 故 佐野武治(照明)
- 故 森田芳光(監督)
- 故 高峰秀子(俳優)
- 故 原田芳雄(俳優)
本家アカデミー賞授賞式ばりに盛り上がるものを見せてくれるならまだしも、ただただ格調高いものであるかのように振る舞う内輪ウケな式典に今年も辟易させられた。映画会社の自己満足っぷりをお茶の間に流すくらいなら、どこぞのランキング番組のようにテロップ中心で映像は受賞コメントだけという構成にでもしてくれないものか。
今年の関根勉の司会は無難な質問役。深津絵里は受賞者の本人コメントを引き出すでもなく自分の感想を語る役。日本アカデミー賞御用達女優として締めの立場を背負わされていたように思う。番組ナビゲーター(天野ひろゆき、関根麻里、日テレアナ)は相変わらず存在意義が無い。そもそも番組構成を「式典の中継」の体なのか「スタジオで観覧」する体なのか定めるべき。
番組冒頭、映像付きで紹介されたのは『ステキな金縛り』(東宝)『モテキ』(東宝)『最後の忠臣蔵』(角川)『探偵はBARにいる』(東映)『大鹿村騒動記』(東映)『八日目の蝉』(松竹)の6作品。『モテキ』は作品賞にノミネートされていないのに不思議ですね。
毎度思うけど新人賞の子役ノミネートはやめてほしい。線引きが難しい問題とは思うけど、受賞者を男女1名ずつにして今年の1番を決める賞にすれば解決するはず。まあ、ノミネートを優秀賞と言い張って受賞数を水増しする日本アカデミー賞では無理でしょうが。
プレゼンター岡村隆史は私にとってはもはや笑えない存在なのでどうでもいい。話題賞でAKBねじ込みきた。同賞は各映画会社のバランス取りに使われるものなので例年なら無視して終わりですが、こういうAKBの箔付けのためだけにねじ込まれるとなると大問題。この部門自体やめるべき。
主演男優賞は故人への記念賞みたいになっちゃったけど、それは日本アカデミー賞に権威がないせい。大手映画会社の持ち寄り賞なんぞを連綿と続けていては賞の正当性など生まれようもない。
アニメーション部門は昨年のノミネートタイトルに不満だったけど、今年もそもそもコクリコ坂ぐらいしかまともなものがない。コナンやドラえもんのようなプログラムピクチャーが名前を連ねた時点でこの部門に意義は無くなったといっていい。
岡田茂賞に代わる賞は作らなかったのね。ていうか岡田茂賞自体が意味不明な存在だったというべきか。高峰秀子さんを「女優」ではなく「俳優」表記にしていたけれど、そんな言葉狩りもうんざり。じゃあ男女の性差を無視して主演俳優賞とか助演俳優賞とかに統合でもすればいいじゃん。
今年も2時間盗まれただけでした。
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