2012冬の新アニメ感想
いつもなら前期で終えた作品の感想といくところですが、今回は特段書いておきたいものはなし。『輪るピングドラム』は結局どう評価していいか分からないし、それもそれでいいような気がするので語りようがない。あと見ているのは2クールでまだ終わってないし。
せっかくなので前回『BLOOD-C』のせいで触れ忘れていた他の作品について。『うさぎドロップ』『TIGER & BUNNY』は世間の評価も高いので今更ですが、タイバニと同じくサンライズの『セイクリッドセブン』は惜しいだけに愛着が湧いた。1クールにおけるドラマ配分はいびつでクライマックスも明らかに尺が足りてなかったけど、ボーイミーツガール物としてとても魅力的でした。
では今期の新番組初回チェック感想をば。
【日曜日】
【月曜日】
【火曜日】
【水曜日】
【木曜日】
【金曜日】
【土曜日】
今期は露骨に拒否反応が出る作品があまり無かった。見る限りジャンル物として企画されてはいても、その上できちんと作り込んでいる感じ。90年代なら夕方6時台な作品も多い。近年の見た目の萌えやエロに走り過ぎた反動がここにきて出てきたのかも。良い傾向ではあるけど大化けする作品(=ぼろ儲けコンテンツ)は無さそうなので、ここからの更なる反動が恐いところではありますな。
せっかくなので前回『BLOOD-C』のせいで触れ忘れていた他の作品について。『うさぎドロップ』『TIGER & BUNNY』は世間の評価も高いので今更ですが、タイバニと同じくサンライズの『セイクリッドセブン』は惜しいだけに愛着が湧いた。1クールにおけるドラマ配分はいびつでクライマックスも明らかに尺が足りてなかったけど、ボーイミーツガール物としてとても魅力的でした。
では今期の新番組初回チェック感想をば。
【日曜日】
- 『輪廻のラグランジェ』(MX/夜10:00)
他部活の助っ人をするただ一人の"ジャージ部"部長の女子高生。ある日、自らを宇宙人と名乗る少女に連れられ海上の移動基地へ。そこに敵の襲撃があり、そのままオービットと呼ばれるロボットに乗ることに……という第1話。話題はロボットのデザインを日産自動車のデザイン部が担当していることか。とはいえ今のところ立体的整合性以外に効果はあまり感じられない。設定の詰めの細かさや他人のためにばかり行動する主人公像(女子)などが今時なだけで物語の基本的なところはまんま70年代ロボットアニメ。昔なら神谷明声の少年主人公だよね、これ。今のところ楽しめそうではあるけれど、テンプレ気味な主人公がもう少し化けてくれるといいかな。
- 『ゼロの使い魔F』(TVK/深夜1:30)
(→MX/月曜深夜1:30)
(→BS11/土曜深夜0:00)
普通の高校生が異世界に召喚され、呼び出した少女の使い魔として契約してうんぬんかんぬんのシリーズ第4期。今回で完結らしい。当然シリーズファン向けではあるけれど、今回、初回からドラマが動いていたので今まで未見の身でも見れそうではあった。
- 『アクエリオンEVOL』(テレ東/深夜1:35)
前作から1万2千年後の世界。新たな敵の侵略に伝説の機械天使アクエリアが運用されていたが、パイロットを育成する学園では男女間での合体が禁止されていた。しかし、戦闘に巻き込まれた主人公が偶然乗り込んだ際、真の名前「アクエリオン」と叫ぶと男女合体と共にアクエリオンEVOLが誕生した……。初回は2話連続の1時間SP。今回は物語が至極まともに作られていて癖がない。良くも悪くも普通の深夜アニメに。個人的には前作の濃いキャラデと作品としてのいびつさが好きだけど、あれは一発ネタみたいなものだから。
【月曜日】
- 『夏目友人帳 肆』(テレ東/深夜1:30)
妖怪の姿が見える少年が、祖母の遺品にあった妖怪の名が記されている"友人帳"を持ったことで、様々な妖怪たちとの日々が繰り広げられる物語……の第4期。今回は初回から夏目がトラブルに巻き込まれる連続回。3期との分割4期らしいし、説明回はもう十分といったところでしょうか。
- 『男子高校生の日常』(テレ東/深夜2:00)
タイトル通り男子高校生たちの他愛無いバカバカしい日常を描くギャグアニメ。杉田声があって高松信司監督でまんま『銀魂』っぽい。女子高生日常系の男子版というか、そもそも世に溢れる女子高生日常系はガワが女子なだけで会話の中身は男子ヲタのそれなので、ストレートに男子が馬鹿やってくれる方が腑に落ちる。話題はED担当予定だったバンドがつまんない原作だとか声優の顔を卑下するような発言をして降ろされたことか。「EDが間に合いませんでした」というテロップには思わず笑ってしまった。
【火曜日】
- 『Another』(テレ玉/深夜1:05)
(→TVK/水曜深夜1:45)
(→MX/水曜深夜2:00)
とある田舎町の中学へ転校してきた主人公。引っ越してすぐに入院した病院で出会った不思議な少女。転校したクラスでその少女を見掛けるが、彼女の名前を口にするとクラスメートは戸惑ったような反応を見せた……。小説原作のミステリーホラーで掴みは良い感じ。キャラ原案がいとうのいぢだというからギャップ狙いかと思ったら意外と馴染んでいた。
- 『パパのいうことを聞きなさい!』(MX/深夜1:30)
(→TVK/火曜深夜1:45)
(→BS11/金曜夜11:00)
(→テレ玉/金曜深夜1:05)
大学生になった主人公は、飛行機事故で亡くなった姉夫婦の娘3人を引き取って暮らすことを決意する……。初回では主人公の大学生活と姉の家族描写を別個に丁寧に描いていたのでタイトルの意味が謎だった。第2話で姉弟関係や三姉妹との交流を描き、主人公が"家族"を繋ぎ止めたい気持ちになることに説得力を持たせているのは良。とはいえバイト生活の大学生が子供を引き取るのは無茶だわ。第3話以降で親類からの援助でも出て来ればいいけど。
- 『あの夏で待ってる』(MX/深夜2:00)
(→BS11/水曜深夜0:30)
(→テレ玉/木曜深夜1:05)
(→TVK/木曜深夜1:15)
ある夜、主人公が町外れで8mmカメラで撮影をしていると空から謎の飛来物が落下。彼はその衝撃で吹き飛ばされ大怪我を負ったはずが気が付くと翌朝の自宅だった。同じ日に同じ高校の3年に赤い髪の美少女が転校生してきた。そしてひょんなことから彼女を家に泊めることになるが……な第1話。『おねがい☆ティーチャー』脚本・キャラデコンビによる新作らしい。未見なれどビジュアル的に似てるとは感じた。そうか、おねてぃってSFだったんだ。初回はくどくどした説明もなく主人公が負った怪我とその治癒が完全でないこと等が見て取れるのが良い。個人的好みは幼馴染みキャラの方なので報われなさそうなのが難。
【水曜日】
- 『ハイスクールD×D』(TVK/深夜1:15)
(→MX/木曜深夜1:30)
(→BS11/土曜深夜0:30)
元女子校だった共学校に入学するもモテない日々を過ごす高校2年の主人公。ある日、1人の女子から告白されるもそれは堕天使が彼の命を奪うためだった。死ぬ間際、彼を救ったのは同学園3年の赤い髪を持つ美少女。実は彼女は悪魔だった……。主人公がスケベでサービスシーン満載のよくあるエロ系なんだけど、物語運びや主人公周りの描写がまともで見れる仕上がり。バランスがいいってことかな。
- 『新テニスの王子様』(テレ東/深夜1:50)
連載再開したテニプリ再アニメ化。前作ってどこで終わってたっけ。前作終盤からトンデモネタアニメと化しているので、その辺を分かって見る分には楽しめるか。
【木曜日】
- 『探偵オペラ ミルキィホームズ第2幕』(MX/夜11:00)
(→BS日テレ/木曜深夜2:00)
(→TVK/土曜深夜1:00)
探偵と怪盗が争い合う大探偵時代。探偵学院で学ぶ少女4人は探偵チーム「ミルキィホームズ」を結成……の第2期。本作ではミルキィホームズの4人が探偵を忘れ自堕落な生活をしているところから始まり、その他の登場キャラ共々、それらを愛でて楽しむ作品かと。
- 『テルマエ・ロマエ』(フジ/深夜0:45)
ノイタミナ枠。古代ローマの浴場設計技師が現代日本にタイムスリップしてカルチャーショックを受ける物語。FROGMANのFLASHアニメのノリがネタによくハマっている。3週6話で終わるらしい。実写映画の宣伝の意味が大きいか。
- 『リコーダーとランドセル』(テレ玉/深夜1:00)
見た目が大人の小学生弟と見た目が小学生の女子高生姉による4コマ原作日常ギャグアニメ。5分枠なので『森田さんは無口』の流れか。見た目ギャップネタ一本なのでそれを気に入るかどうか。
- 『キルミーベイベー』(TBS/深夜1:25)
殺し屋の少女とクラスメートの普通の少女(と忍者の少女)が学校生活で繰り広げる日常を描く4コマ原作日常ギャグアニメ。殺し屋といってもミリヲタ+ツンデレと変わらない。これ系が好きな人向け。
- 『アマガミSS+ plus』(TBS/深夜1:55)
『アマガミSS』の後日談を描く。作りは前作同様、各ヒロイン毎にリセットされるオムニバス形式。初回(+第2話)は絢辻ルート。前作はフェチ描写に引いたけど今回は意外にまともな学園ドラマだった。まあ風呂シーンはアレだけど。
【金曜日】
- 『戦姫絶唱シンフォギア』(MX/夜11:00)
(→TVK/土曜夜11:30)
ノイズと呼ばれる異形の怪物が現れる世界。歌が武装となり唯一立ち向かえる存在となるシンフォギアという名の力。かつてその力を身に纏った少女に助けられた主人公もまたその力に目覚める……といった第1話。水樹奈々だったり高山みなみだったりと、昨今の流行りに乗っかった歌ありきの企画が透けて見えるけど、作品として上手くまとまっていて良かった。ただ、歌設定以外に目新しさがないので1クールですら冗長に感じそう。
- 『妖狐×僕SS』(TBS/深夜2:25)
(→BS-TBS/土曜深夜0:30)
主人公は他人に悪態をつく癖がある美少女。妖怪の先祖返りをした人間が集まって暮らす通称・妖(あやかし)館と呼ばれるマンションに彼女が入居するところから物語は始まる……。タイトルは「いぬぼくシークレットサービス」と読む。主人公が「僕には悪癖がある」などと大仰に言うから何かと思えばただの子供の虚勢とは。主人に忠誠を誓い自らを犬と呼ぶイケメンシークレットサービスキャラとか、狙いはそっち系か。
【土曜日】
- 『エリアの騎士』(テレ朝/朝6:00)
マガジン原作サッカーアニメ。U-15のエースを兄に持つ主人公はかつてチームメイトに怪我をさせたことがトラウマとなりマネージャーとなっていた。そんな弟をじれったく思う兄はある日、練習試合のスタメンに弟を強引に引っ張り出す……という第1話。主人公は1人夜の公園で練習したり、才能は元々あるが~という類い。癖のない王道なスポーツ物ながら個人的には普通過ぎて面白味に欠ける。それにしても第2話で「あ、こいつ死ぬな」と判り易すぎ。
- 『偽物語』(MX/深夜0:00)
(→テレ玉/土曜深夜1:35)
(→TVK/日曜深夜1:00)
(→BS11/土曜夜11:30)
西尾維新原作の『化物語』の続編。言い回しを変えて繰り返す台詞や問答が彼の作品の持ち味なのだろうけど、やはりラノベ的な言葉遊びは面白いと思えん。新房監督も肌に合わないので。
- 『モーレツ宇宙海賊』(TVK/深夜0:30)
(→MX/土曜深夜1:00)
(→テレ玉/日曜深夜1:35)
(→BS11/金曜夜11:30)
主人公は海明星で(宇宙)ヨット部に所属する女子高生。ある日、自分が宇宙海賊の船長の子供だと知らされ、宇宙海賊に発行された私掠船免状の継承のため、船長になってもらいたいと頼まれる……。モーレツという題名でミトっぽいものを期待したら全然違った。原作題は「ミニスカ宇宙海賊」なので当然か。佐藤竜雄監督なので手堅い仕上がりながら、モモクロの歌声の上品ではない印象とかっちりしたキャラデが噛み合わず作品全体がチグハグに感じる。目指すのはきっと女子高生海賊団なんだろうから間違ってはいないんだろうけど。
- 『BRAVE10』(MX/深夜2:00)
(→TVK/土曜深夜2:00)
(→テレ玉/月曜深夜1:05)
(→BS11/金曜深夜0:00)
霧隠才蔵の前に現れた出雲の巫女・伊佐那海は何者かに追われていた。彼女は真田幸村のいる信州は上田まで一緒に行ってほしいと願う。その頃、真田幸村は10人の勇士を集めており……という第1話。タイトルは真田十勇士のもじり。メインヒロイン1人にイケメンたくさんという女性向けな作り。イケメン抜きにすると話自体に新味はないので男の身では特に見ようという気は起きにくい。
今期は露骨に拒否反応が出る作品があまり無かった。見る限りジャンル物として企画されてはいても、その上できちんと作り込んでいる感じ。90年代なら夕方6時台な作品も多い。近年の見た目の萌えやエロに走り過ぎた反動がここにきて出てきたのかも。良い傾向ではあるけど大化けする作品(=ぼろ儲けコンテンツ)は無さそうなので、ここからの更なる反動が恐いところではありますな。
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