第33回日本アカデミー賞
●第33回日本アカデミー賞
最優秀作品賞:
最優秀監督賞:
最優秀主演男優賞:
最優秀主演女優賞:
最優秀助演男優賞:
最優秀助演女優賞:
新人俳優賞:
話題賞俳優部門:
最優秀アニメーション作品賞:
最優秀外国作品賞:
最優秀脚本賞:
協会特別賞:
昨年度の邦画興行収入は1173億円で史上最高記録を更新したそうな。まあ、前売り券の押しつけやテレビドラマのスペシャルを映画館で見せてお金を取っているだけの話ですし。ドラマの映画化は映画界ではなくテレビ界の手柄にすべきだと思う今日この頃。
受賞結果は持ち回り賞の域を出ることのないつまらなさ。そもそもノミネート作品群に舞台に立つだけの力を感じない。それも邦画界のハリボテ具合を現しているとも言えますが。映画人の意地を感じたのは『劔岳』ぐらいかな(私はどれも観ていないので実際の内容の判断は出来ませんのであしからず)。
最優秀助演男優賞の香川照之の受賞コメントで西田敏行に言われたという「お金をかける映画は多いけど命をかける映画は少ないよね」という言葉がまさに今の邦画界を現しているような。監督賞プレゼンターの滝田洋二郎の「今は映画が成立しづらいのか、すぐ出来てしまうのか、よく分からない時代ではありますが」も皮肉たっぷり。あと映画関係者4225人の会員投票で決まる賞ということで、木村大作の「色々事情があるから(作品賞)貰えないかもしれないけど」というコメントはネタにしやすい。
出席者では鶴瓶1人だけが本来のアカデミー賞列席者らしい雰囲気を醸し出していた気がします。それは日本の映画業界の様々な力に縛られていない存在だからこそかも。
授賞式については関根勉が司会だと聞き、私はてっきり番組の司会進行役だと思ったんですが、会場の司会役でびっくり。司会の出来てなさっぷりも酷い。これは関根さんの責任ではなく司会の資質のない彼にオファーをした方が悪い。関根さんは関根さんなりに頑張ってはいましたから。
生放送という体はそろそろやめてもいいんじゃないか。冒頭、VTRに直当てする関根麻里とキャイーン天野のナレーションの浮きっぷりが酷すぎる。編集されたVTRに向かって「今、○○が~」みたいな空々しさは見るに耐えません。
授賞式をそのまま放送するならまだしも、各映画の宣伝VTRが式の流れとは無関係に流されるのもウンザリ。助演男優、助演女優のあとに作品賞ノミネート(=優秀賞)のスタッフ・キャストが揃って舞台に上がる流れは実際の会場でもそうだったのだろうか。だったらやめてほしいが。どうにも映画の宣伝を繰り返しているだけにしか見えない。
作品毎に入場するのだからその流れで舞台上でインタビューし、終わったら次の作品の関係者が入場……という繰り返しで始めればいいんじゃなかろうか(番組も)。そして各賞を順番にこなせば実に見やすいし、下らない宣伝番組にもならないと思いますよ。
最優秀作品賞:
- 『沈まぬ太陽』
- 『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』
- 『ゼロの焦点』
- 『劔岳 点の記』
- 『ディア・ドクター』
最優秀監督賞:
- 木村大作(『劔岳 点の記』)
- 犬童一心(『ゼロの焦点』)
- 根岸吉太郎(『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』)
- 西川美和(『ディア・ドクター』)
- 若松節朗(『沈まぬ太陽』)
最優秀主演男優賞:
- 渡辺謙(『沈まぬ太陽』)
- 浅野忠信(『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』『劔岳 点の記』)
- 大森南朋(『ハゲタカ』)
- 笑福亭鶴瓶(『ディア・ドクター』)
最優秀主演女優賞:
- 松たか子(『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』)
- 綾瀬はるか(『おっぱいバレー』)
- 広末涼子(『ゼロの焦点』)
- ペ・ドゥナ(『空気人形』)
- 宮﨑あおい(『少年メリケンサック』)
最優秀助演男優賞:
- 香川照之(『劔岳 点の記』)
- 瑛太(『ディア・ドクター』)
- 堺雅人(『ジェネラル・ルージュの凱旋』)
- 玉山鉄二(『ハゲタカ』)
- 三浦友和(『沈まぬ太陽』)
最優秀助演女優賞:
- 余貴美子(『ディア・ドクター』)
- 鈴木京香(『沈まぬ太陽』)
- 中谷美紀(『ゼロの焦点』)
- 室井滋(『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』)
- 木村多江(『ゼロの焦点』)
新人俳優賞:
- 岡田将生(『重力ピエロ』『ホノカアボーイ』『僕の初恋をキミに捧ぐ』)
- 榮倉奈々(『余命1ヶ月の花嫁』)
- 水嶋ヒロ(『ドロップ』)
- 志田未来(『誰も守ってくれない』)
- 溝端淳平(『赤い糸』)
- 平愛梨(『20世紀少年-第2章-』『同-最終章-』)
- 渡辺大知(『色即ぜねれいしょん』)
話題賞俳優部門:
- 綾瀬はるか
- 『アマルフィ 女神の報酬』
最優秀アニメーション作品賞:
- 『サマーウォーズ』
- 『ヱヴァンゲリオン新劇場版:破』
- 『ドラえもん/新のび太の宇宙開拓史』
- 『ホッタラケの島』
- 『名探偵コナン/漆黒の追跡者』
最優秀外国作品賞:
- 『グラン・トリノ』
最優秀脚本賞:
- 西川美和(『ディア・ドクター』)
- 種田陽平・矢内京子(『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』)
- 木村大作(『劔岳 点の記』)
- 川辺隆之(『劔岳 点の記』)
- 石寺健一(『劔岳 点の記』)
- 新井孝夫(『沈まぬ太陽』)
- 池辺晋一郎(『劔岳 点の記』)
協会特別賞:
- 帆苅幸雄(音響効果)
- 松田孝(衣装)
- 松下潔(背景)
- 羽田澄子(記録映画作家)
- 三國連太郎(『釣りバカ日誌』シリーズ)
- 西田敏行(『釣りバカ日誌』シリーズ)
- 故 中岡源権(照明)
- 故 村木与四郎(美術)
- 故 松林宗恵(監督)
- 故 森繁久彌
昨年度の邦画興行収入は1173億円で史上最高記録を更新したそうな。まあ、前売り券の押しつけやテレビドラマのスペシャルを映画館で見せてお金を取っているだけの話ですし。ドラマの映画化は映画界ではなくテレビ界の手柄にすべきだと思う今日この頃。
受賞結果は持ち回り賞の域を出ることのないつまらなさ。そもそもノミネート作品群に舞台に立つだけの力を感じない。それも邦画界のハリボテ具合を現しているとも言えますが。映画人の意地を感じたのは『劔岳』ぐらいかな(私はどれも観ていないので実際の内容の判断は出来ませんのであしからず)。
最優秀助演男優賞の香川照之の受賞コメントで西田敏行に言われたという「お金をかける映画は多いけど命をかける映画は少ないよね」という言葉がまさに今の邦画界を現しているような。監督賞プレゼンターの滝田洋二郎の「今は映画が成立しづらいのか、すぐ出来てしまうのか、よく分からない時代ではありますが」も皮肉たっぷり。あと映画関係者4225人の会員投票で決まる賞ということで、木村大作の「色々事情があるから(作品賞)貰えないかもしれないけど」というコメントはネタにしやすい。
出席者では鶴瓶1人だけが本来のアカデミー賞列席者らしい雰囲気を醸し出していた気がします。それは日本の映画業界の様々な力に縛られていない存在だからこそかも。
授賞式については関根勉が司会だと聞き、私はてっきり番組の司会進行役だと思ったんですが、会場の司会役でびっくり。司会の出来てなさっぷりも酷い。これは関根さんの責任ではなく司会の資質のない彼にオファーをした方が悪い。関根さんは関根さんなりに頑張ってはいましたから。
生放送という体はそろそろやめてもいいんじゃないか。冒頭、VTRに直当てする関根麻里とキャイーン天野のナレーションの浮きっぷりが酷すぎる。編集されたVTRに向かって「今、○○が~」みたいな空々しさは見るに耐えません。
授賞式をそのまま放送するならまだしも、各映画の宣伝VTRが式の流れとは無関係に流されるのもウンザリ。助演男優、助演女優のあとに作品賞ノミネート(=優秀賞)のスタッフ・キャストが揃って舞台に上がる流れは実際の会場でもそうだったのだろうか。だったらやめてほしいが。どうにも映画の宣伝を繰り返しているだけにしか見えない。
作品毎に入場するのだからその流れで舞台上でインタビューし、終わったら次の作品の関係者が入場……という繰り返しで始めればいいんじゃなかろうか(番組も)。そして各賞を順番にこなせば実に見やすいし、下らない宣伝番組にもならないと思いますよ。
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