ドラえもん 2009年10月
10月16日「野比家が巨大迷路に!?」
のび太が大きい屋敷に憧れ、ドラの道具で家を迷路にする話。出来は可もなく不可もなく。原作のある話だけど原作であんな階段だらけの広い異空間なんてあったっけ? もっとシンプルに窓やドアの繋がり方が歪むだけだったような。今回のアニメは閉塞感はあまり感じられずアトラクション的。子供には判りやすいだろうけど深みはない。最後はパパが偶然に解除してくれたところがオチでいいような。再び道具が使われてもその場にいるんだからすぐに解除出来るじゃん。
10月16日「虹のビオレッタ」
ジャイアンが妹・ジャイ子の漫画本「虹のビオレッタ」が売れないと嘆くのでドラとのび太が道具の力で宣伝して(というかほぼ洗脳して)売る話。人に無駄遣いさせているとドラが罪悪感を抱くも漫画オタクらしき青年がなかなか面白いと評することで一応フォロー。でもそれなら皆が露骨にジャイアンの売り込みを避けないと思うのだが。そんなことより、この回の最大の問題はジャイ子の性格。自分の漫画なんてつまらないのだと兄・ジャイアンに管を巻く姿などありえない。世間の評価はジャイアンが全て塞き止め、ジャイ子は己が道を邁進してこそ。最後の場面でジャイアンがジャイ子の部屋の前でため息をつくのもダメダメ。ジャイアンはジャイ子の才能を本気で信じているべき。この脚本、何も理解してない。
10月23日「あの窓にさようなら」
ドラ感動短編映画などの監督でお馴染みの渡辺歩絵コンテで泣かせにいった作り。彼の演出の質自体を客観的に評価することも出来るし世間の需要も理解できるけど、個人的には好きじゃない。それは作画部分も同様。頭身高めの似非キャラデが好きになれないのと、きめ細やかに動かしている"だけ"の大仰な芝居作画が好きじゃない。まあ好みの問題と思ってください。
物語は怪我で外出できないのび太のためにドラが道具で様々な窓の風景を映し出すと、とある田舎でのすれ違いに遭遇し……という原作を30分に膨らませたもの。上京する青年が好きな女の子が留守にする窓にさよならを語る場面は、その直前に女の子の兄から留守だから帰れと言われながらも引き返してくる段取りに改変されたせいでイジイジした印象になっているのがマイナス。録画された青年の映像を見て女の子が涙をこぼすのも急すぎてついていけない。
青年の映像を見て家を飛び出した女の子が駅に走っていかないのも腑に落ちない。せめて女の子は駅に向かおうとするが兄に何しに行くんだと止められ、その上で感情を兄にぶつけるとかして欲しかった。そもそも兄の存在が余計な追加で、最後の電車と軽トラが並走して見送る感動のために用意されたとしか思えないのがなんとも。
人の生活の風景を切り取って見る第三者的視点で心配したりホッとしたりした原作に余計な蛇足を加えた仕上がり。ゲストキャラらの描写を増やす方向で作るなら、最初に彼らの生活を描くことから始め(例えばOP前のアバンで青年が家を出る場面を描き、OP明けでのび太の部屋といった感じ)、ドラとのび太をきっちりと狂言回し役に追いやるぐらいすべきだったと思う。
10月30日「消しゴムでのっぺらぼう」
美男子になりたいのび太が顔を描き変える道具を使う話。それなりに楽しめたけど、終盤、ジャイアンらと道具のペンで顔に落書きし合うところがただの油性マジックでの落書き合戦にしか見えないのが残念。互いに顔を弄り合ってこそ修正が効かない事態に陥ったと理解できると思うのだが。原作ではどうだったっけ?
10月30日「おもちゃの兵隊」
おもちゃの兵隊の銃撃音がコルク銃みたいな音で迫力が無い。そのせいもあって撃たれた相手が黒焦げになったように感じない。銃口にビームエネルギーが収束する描写などもあり、やはり実銃を感じさせない配慮という名の改変なのだろうか。最後、アンテナにしがみつくのび太ママをきょとんとした表情で見る兵隊は「こびとロボット」同様、余計な描写。無機質に行動してこその道具でしょ。
のび太が大きい屋敷に憧れ、ドラの道具で家を迷路にする話。出来は可もなく不可もなく。原作のある話だけど原作であんな階段だらけの広い異空間なんてあったっけ? もっとシンプルに窓やドアの繋がり方が歪むだけだったような。今回のアニメは閉塞感はあまり感じられずアトラクション的。子供には判りやすいだろうけど深みはない。最後はパパが偶然に解除してくれたところがオチでいいような。再び道具が使われてもその場にいるんだからすぐに解除出来るじゃん。
10月16日「虹のビオレッタ」
ジャイアンが妹・ジャイ子の漫画本「虹のビオレッタ」が売れないと嘆くのでドラとのび太が道具の力で宣伝して(というかほぼ洗脳して)売る話。人に無駄遣いさせているとドラが罪悪感を抱くも漫画オタクらしき青年がなかなか面白いと評することで一応フォロー。でもそれなら皆が露骨にジャイアンの売り込みを避けないと思うのだが。そんなことより、この回の最大の問題はジャイ子の性格。自分の漫画なんてつまらないのだと兄・ジャイアンに管を巻く姿などありえない。世間の評価はジャイアンが全て塞き止め、ジャイ子は己が道を邁進してこそ。最後の場面でジャイアンがジャイ子の部屋の前でため息をつくのもダメダメ。ジャイアンはジャイ子の才能を本気で信じているべき。この脚本、何も理解してない。
10月23日「あの窓にさようなら」
ドラ感動短編映画などの監督でお馴染みの渡辺歩絵コンテで泣かせにいった作り。彼の演出の質自体を客観的に評価することも出来るし世間の需要も理解できるけど、個人的には好きじゃない。それは作画部分も同様。頭身高めの似非キャラデが好きになれないのと、きめ細やかに動かしている"だけ"の大仰な芝居作画が好きじゃない。まあ好みの問題と思ってください。
物語は怪我で外出できないのび太のためにドラが道具で様々な窓の風景を映し出すと、とある田舎でのすれ違いに遭遇し……という原作を30分に膨らませたもの。上京する青年が好きな女の子が留守にする窓にさよならを語る場面は、その直前に女の子の兄から留守だから帰れと言われながらも引き返してくる段取りに改変されたせいでイジイジした印象になっているのがマイナス。録画された青年の映像を見て女の子が涙をこぼすのも急すぎてついていけない。
青年の映像を見て家を飛び出した女の子が駅に走っていかないのも腑に落ちない。せめて女の子は駅に向かおうとするが兄に何しに行くんだと止められ、その上で感情を兄にぶつけるとかして欲しかった。そもそも兄の存在が余計な追加で、最後の電車と軽トラが並走して見送る感動のために用意されたとしか思えないのがなんとも。
人の生活の風景を切り取って見る第三者的視点で心配したりホッとしたりした原作に余計な蛇足を加えた仕上がり。ゲストキャラらの描写を増やす方向で作るなら、最初に彼らの生活を描くことから始め(例えばOP前のアバンで青年が家を出る場面を描き、OP明けでのび太の部屋といった感じ)、ドラとのび太をきっちりと狂言回し役に追いやるぐらいすべきだったと思う。
10月30日「消しゴムでのっぺらぼう」
美男子になりたいのび太が顔を描き変える道具を使う話。それなりに楽しめたけど、終盤、ジャイアンらと道具のペンで顔に落書きし合うところがただの油性マジックでの落書き合戦にしか見えないのが残念。互いに顔を弄り合ってこそ修正が効かない事態に陥ったと理解できると思うのだが。原作ではどうだったっけ?
10月30日「おもちゃの兵隊」
おもちゃの兵隊の銃撃音がコルク銃みたいな音で迫力が無い。そのせいもあって撃たれた相手が黒焦げになったように感じない。銃口にビームエネルギーが収束する描写などもあり、やはり実銃を感じさせない配慮という名の改変なのだろうか。最後、アンテナにしがみつくのび太ママをきょとんとした表情で見る兵隊は「こびとロボット」同様、余計な描写。無機質に行動してこその道具でしょ。
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