2009夏の新アニメ感想
前期で見続けた中で酷かったのは『宇宙をかける少女』。中身の無さに辟易。テンプレだけで作品が出来ると本気で思っていたのだろうか。ドラマを描けてもいないくせに突然イモちゃん死亡展開(未遂)とか、もはや救いようがなかった。
主人公・秋葉の行動原理の曖昧さも(脚本の)問題だけど、それを周りの大人が「自分勝手に行動するな」「あなたにしか出来ないのだからやれ」とのたまう始末。大人が自分のケツを子供に拭かせておいてなんという言い草。それをたしなめて物語のバランスを取るキャラも存在しない。ナミなど振り回した挙げ句放り出すだけ。大人が大人としての責務を果たす姿を見て子供は成長するものだろうに。
こんな早々に『鉄のラインバレル』以下の作品を見ることになろうとは思いもしませんでしたな。
惜しかった作品としては『東のエデン』。どうにも11話のペース配分に失敗した感じ。最終回が説明台詞で済ませたり急展開すぎたのが残念。現代日本の空気感を明確に描こうとした点が面白かっただけに勿体なかった。2クールで見たかったですね。映画で完結パターンは正直やめてほしい。
この両作品はどちらもニートをネタにしていたけれど、『宇宙かけ』がまさに「外の世界は素晴らしいから出るべき」というテンプレでしかなかったのに対し、『エデン』は「出るに値しない世界」を提示し、その先を目指していたところに創作者としての志の違いがあったと思う。
では今期の新番組初回チェック。
【日曜日】
【火曜日】
【水曜日】
【木曜日】
【金曜日】
【土曜日】
もう初回途中で飽きる作品も多くなりました。まあ、1本以外全部深夜枠=ニッチ向けでは仕方ないか(その1本も飽きたけど)。そんな中、視聴継続しているのが15本中3本ならまずまずかな。
主人公・秋葉の行動原理の曖昧さも(脚本の)問題だけど、それを周りの大人が「自分勝手に行動するな」「あなたにしか出来ないのだからやれ」とのたまう始末。大人が自分のケツを子供に拭かせておいてなんという言い草。それをたしなめて物語のバランスを取るキャラも存在しない。ナミなど振り回した挙げ句放り出すだけ。大人が大人としての責務を果たす姿を見て子供は成長するものだろうに。
こんな早々に『鉄のラインバレル』以下の作品を見ることになろうとは思いもしませんでしたな。
惜しかった作品としては『東のエデン』。どうにも11話のペース配分に失敗した感じ。最終回が説明台詞で済ませたり急展開すぎたのが残念。現代日本の空気感を明確に描こうとした点が面白かっただけに勿体なかった。2クールで見たかったですね。映画で完結パターンは正直やめてほしい。
この両作品はどちらもニートをネタにしていたけれど、『宇宙かけ』がまさに「外の世界は素晴らしいから出るべき」というテンプレでしかなかったのに対し、『エデン』は「出るに値しない世界」を提示し、その先を目指していたところに創作者としての志の違いがあったと思う。
では今期の新番組初回チェック。
【日曜日】
- 『かなめも』(テレ東/深夜1:30)
天涯孤独の身になった女子中学生が、たまたま足を踏み入れた新聞販売店で住み込みで働くことになる話だけど、ノリはただのキャラ萌え作品。4コマ原作女の子生態観察アニメ。様々な女の子たちが住み込みで働いていて、好きな人はお好みでどうぞって感じ。萌え+舞台設定のバリエーションもここまできたか。
- 『プリンセスラバー』(TVK/深夜1:30)
普通の高校生だった主人公が両親の死をきっかけに母方の祖父にひきとられセレブな世界に入ることに。その道中で出会ったどこぞの公国の姫とか、公道を走る馬車とか、どこの世紀末救世主伝説かという荒くれ者とか、案の定、PCゲーム原作か。萌えというよりエロ系。このジャンルを好きな人向け。本作に限ったことじゃないけど無駄にピクピク動かすだけの作画って好きじゃない。個人的にはああいうのを良く動く作画とは思いません。
- 『化物語』(TVK/深夜2:30)
かつて吸血鬼に襲われ「少し不死身」な主人公が、同級生の令嬢の「体重が5キロしかない」という怪異な秘密を知り、その対処法を知る人物を紹介する──てな第1話。とにかく異常にくどい台詞回しや演出がウザい。やはり新房監督か。好きな人もいるんでしょうが私は結構。この令嬢の簡単に人を殺傷する性格は受け付けないけど、物語の骨子自体は定番なので、普通に作られていたらもう少し見れたかも。
【火曜日】
- 『CANAAN』(TVK/深夜1:45)
Wii用ゲーム『428~封鎖された渋谷で~』の中のTYPE-MOON制作のボーナスシナリオのアニメ化。カナンという名の闇の仕事を請け負う少女の物語。まあ、よくある少女ガンマン(スナイパー)系。五感を同時に機能させる共感覚者とかいう設定は超人的な活躍の理屈付け程度ですな。こういうのを見飽きてない人向け。
- 『宙のまにまに』(MX/深夜2:00)
幼い頃に住んでいた街に帰ってきた主人公が、当時、近所の1つ年上の女の子に引っ張り回されていた嫌な思い出を思い返していたら、入学した高校の天文部にその幼なじみがいて──という学園アニメ。幼なじみヒロインの猪突猛進マイペースキャラっぷりがちょっと苦手だけど、普通の高校部活モノとして楽しめる仕上がり。
【水曜日】
- 『狼と香辛料II』(TVK/深夜1:15)
第2期。前シリーズはハマらなかったけど、とりあえず初回チェック。う~ん、やはりホロというキャラを好きになるかどうかな気がする。なので私は今回もパス。それにしても相変わらず狐にしか見えないなぁ。
- 『青い花』(フジ/深夜2:08)
NOISE枠。鎌倉を舞台に少女たちの恋と友情を透明感のあるタッチで描く。大人しい主人公の女の子が高校入学とともに好きな従姉妹と別れ、かつての幼なじみと偶然の再会を果たす。少女たちの心の動きをとても丁寧に描いていていい感じ。百合系ではあるけど、等身大なドラマになっています。
- 『NEEDLESS』(TVK/深夜2:15)
第3次世界大戦後に荒廃した隔離区域が生まれ、巨大企業による暴力支配とそれに対抗するレジスタンス活動が活発な世界。まあ、超能力のネーミングが違うだけのよくある超人バトル物。作画はカッチリしているので好きな人は好きなんじゃないかな。
【木曜日】
- 『東京マグニチュード8.0』(フジ/深夜0:45)
ノイタミナ枠。タイトル通り、東京を大地震が襲う話。ケータイを手放せず、仕事に忙しい親や、世間の無自覚な悪意への嫌悪感を募らせる女子中学生が主人公。ただ、どうにもこの子が子供の理屈で駄々をこねているだけでしかないので感情移入できない。たぶん、これからの被災生活で成長する予定なのだろうけど、だったらこんな深夜じゃなく中学生が見る時間に放送すべきでは?
- 『大正野球娘。』(TBS/深夜1:59)
大正時代を舞台に女の子たちが野球をやろうとする話。始まる前は大正ロマンを感じるような真摯な方向も期待してみたけれど、やはり萌え寄り。キャラデとか大正である必要性が感じられない。女の子が野球をすることが特殊である舞台設定にしたんでしょうけど、この程度なら現代でも出来るかと。
【金曜日】
- 『うみものがたり』(TBS/深夜2:25)
パチンコキャラのアニメ化。人間界をよく知らない人魚マリンがたまたま拾った指輪を返しに丘に上がって、物知らずな感覚で人と接するという定番な代物になってます。マリンが良い事言ってるように見せてるけど、別に失恋の思い出は海に投げ捨ててもいいじゃん。あとは邪悪っぽい封印を解いちゃうとかあったけど、特に惹かれないのでどうでもいいです。
【土曜日】
- 『エレメントハンター』(NHK教育/夕方6:00)
NHKだけに質のいい作品を期待していたけどちょっと低品質な出来でガッカリ。内容もカートゥーンネットワーク辺りで見かけそうな判りやすい子供向け作劇。作画センスがダサいと思ったらEDはカタカナ名ばかりか。こういうこと書くと色々言われそうだけど国営放送なら国内の業界にお金を使うべきでは? 主人公の少年だけめっちゃ子供声で浮いてる。メインどころは声質を揃えましょう。
- 『【懺・】さよなら絶望先生』(TVK/深夜0:30)
第3期。今までも合わなかったので最初からパス。
- 『GA 芸術科アートデザインクラス』(TVK/深夜1:00)
4コマ原作女子高生生態観察アニメ。好きな人向け。
- 『うみねこのなく頃に』(TVK/深夜1:30)
年に1度の親族会議で孤島に集まる人々。当主はかつて「魔女ベアトリーチェ」から資金調達のために金塊10トンを授かったという話だが、長男がそれを横領しているのではないかと親族たちは紛糾する。その頃、子供たち同士は島を回っていたが、最年少の真里亞が魔女ベアトリーチェに会ったという……とまあ、特に何も起こっていない第1話。『ひぐらし』はハマらなかったけど、本作はオーソドックスなミステリーの見せ方なので、ひとまず連続殺人事件が起こるまでは見続けます。
もう初回途中で飽きる作品も多くなりました。まあ、1本以外全部深夜枠=ニッチ向けでは仕方ないか(その1本も飽きたけど)。そんな中、視聴継続しているのが15本中3本ならまずまずかな。
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