2008春の新アニメ感想
前期で最終回を迎えた作品では『キミキス』が普通の恋愛物っぽくて良かった。結局は『みゆき』だったけど。現在放送中の『ポルフィの長い旅』は名作劇場らしくて好評価中。ただ、悲劇の後の旅が作品の主目的と分かっていても前半の幸せな暮らしっぷりをいつまでも見ていたかった。
『ガンダムOO』は残念。監督は客観視点の脚本・演出は狙いだと言っていますが、その中にもドラマは入れ込んでいたわけで、それらが機能していなければやはりただの失敗作。事象のみの積み重ねは時間の経過でしかなく、人の心を描くつもりがないなら人の死でドラマを作ろうとするのはやめて欲しいものです。
では、遅ればせながら今期の初回チェックの結果をば。
【日曜日】
【月曜日】
【火曜日】
【水曜日】
【木曜日】
【金曜日】
【土曜日】
毎度のことですがなんだかんだと数多すぎ。
土曜深夜のTVKの固め撃ちはチェックもしんどかったです。
とりあえず次週の放送を待ち遠しく思えないものはバッサバッサと切り捨てたのでかなり減りました。
『ガンダムOO』は残念。監督は客観視点の脚本・演出は狙いだと言っていますが、その中にもドラマは入れ込んでいたわけで、それらが機能していなければやはりただの失敗作。事象のみの積み重ねは時間の経過でしかなく、人の心を描くつもりがないなら人の死でドラマを作ろうとするのはやめて欲しいものです。
では、遅ればせながら今期の初回チェックの結果をば。
【日曜日】
- 『ネットゴーストPIPOPA』(テレ東/朝8:30)
ハイテク都市に引っ越してきたパソコン苦手な少年が、何の拍子か携帯電話からインターネット世界に入ってしまい、そこでネット世界に生きる「ネットゴースト」と呼ばれる存在と出会う。まあ、子供向け『トロン』って感じ?
- 『おねがいマイメロディきららっ☆』(テレ東/朝9:30)
マイメロが歌ちゃんと出会う前のお話……とかそんなことはどうでもいいんですっ。何!?あのFLASHアニメは!(予告ではトゥーンレンダCGかと思ったけど) 平面的な動きの紙芝居アニメ。もうキャラが死んでます。30分番組に戻ったと思ったらこんな手抜き。今期は『きらレボ』も酷いことになっているらしいですが、この手の低品質海外下請け丸投げ作品は外国アニメ扱いにしていいんじゃなかろうか。
- 『絶対可憐チルドレン』(テレ東/朝10:00)
超能力犯罪が多発する世界。超能力支援研究局に所属するレベル7の超能力者チームは可愛い少女3人組……てなノリ。ちゃんと作っているのも面白く仕上げてあるのもハチャメチャなテンションが椎名高志の持ち味だということも理解できています。理解はできてるんですがなんか私は昔から駄目なんですよね。
- 『コードギアス反逆のルルーシュR2』(TBS/夕方5:00)
『OO』という大駄作を見た後ではこっちの方がまだマシに見えます。でも『OO』の余韻が体から抜ける頃にはこれも……ねぇ。
- 『隠(なばり)の王』(テレ東/深夜1:30)
現代忍者物。忍=隠の世界の最大秘術「森羅万象」をその身に宿す主人公と、その力を得んとする輩から彼を守る者たちの物語。特に惹かれないかな。それにしてもこの手のマイナー系作品ってどれもキャラ造形が似通ってますな。
- 『ネオ・アンジェリークAbyss』(テレ東/深夜2:00)
乙女ゲー原作。浄化能力を持つ少女が怪物退治仕事にスカウトされてイケメンに囲まれるわけですね。好きな人向け。
【月曜日】
- 『ソウルイーター』(テレ東/夕方6:00)
棒……。
死神武器職人専門学校に通う職人マカと武器ソウルイーターの2人組(と他)が、悪人の魂99個+魔女の魂1個を集めて武器としてランクアップしようと奮闘する話。作画はいいけどキャラに思い入れがなければただ戦っているだけでしかないかな。木曜深夜に「お楽しみ要素」を加えたという名目で再放送されていますが、大して違いがないのもなんだか。
- 『S・A』(TVK/夜11:00)
超エリート金持ち校で成績順にA~F組まであり、SAはトップ7位までしか入れない……という金持ち格差アニメ。出来は可もなく不可もなく。主人公・華園光は幼き日に滝島彗に負けて以来、彼に勝つことに燃え、普通の大工の娘ながら金持ち校に通うというキャラなのに彼女もあまり好きになれない。この主人公まわりの特権キャラたちに感情移入できるかどうか。『ホスト部』は好きだったけどコレはちょっと駄目かな。
- 『ヴァンパイア騎士』(テレ東/深夜1:00)
その全寮制の私立校は、昼間の普通科と夜間のエリートクラスが入れ替わりで同じ校舎を使っているが、夜間の美形エリートたちは皆ヴァンパイアだった……という設定。まあ無理矢理ですね。美形カッコイイと見る方向け。
- 『我が家のお稲荷さま。』(TVK/深夜1:15)
主人公兄弟の弟が妖怪に狙われ、守るためには実家に封印されている天狐の力を借りる必要があり、そして天狐は兄弟の家で共同生活することになる……てな話。原作ファンならまた違うんでしょうが、ありきたりで特に面白味は感じませんでした。
- 『モノクローム・ファクター』(テレ東/深夜2:00)
高校生の主人公が、自らを"人型をした影"と名乗る男と出会い、失った影の代わりに男と契約して得た力で影の怪物と戦うことになる。男同士のキスなど多分に女性向け。初回の平板な展開で飽きました。
【火曜日】
- 『うちの3姉妹』(テレ東/夕方5:30)
個性豊かな3姉妹に振り回される若い母親──というエッセイ漫画原作の紙芝居FLASHアニメ。ネタを面白いと思えない上にこの手の4コマ系アニメが陥るテンポの悪さでゲンナリ。まあ、そもそも私はこの作品のターゲットではないんでしょうけど。三女の声がこおろぎさとみさんだったら3大動物声優勢揃いだったのが惜しい。
- 『RD潜脳調査室』(日テレ/深夜0:59)
ネットワーク上で発生する事件を電脳ダイバーが解決するという『攻殻機動隊』と世界観を共有する姉妹作品だそうな。良くも悪くもProduction I.Gらしい出来。パンチラが目立ちますが最近アニメは規制されすぎなのでこのぐらいの方がまともです。最後の情報コーナーは邪魔。『デスノート』もそうでしたが、アニメ声のハイテンショントークを私の耳は受け付けません。
- 『秘密(トップシークレット)』(日テレ/深夜1:29)
MRI捜査──死後10時間以内の死体の脳に電気刺激を与えて記憶の映像を読み出し事件を解決に導く。死体の記憶に潜ったり読み出したりといった設定のサスペンス物は海外ドラマなどでもよく見かけますが、本作もまさに海外ドラマのようなテイスト。奇をてらうことなく真面目にドラマしています。
【水曜日】
- 『ケータイ捜査官7』(テレ東/夜7:00)
ゴールデンタイムで特撮ドラマだなんて♪ シリーズ監督は三池崇史。ネット犯罪に対処する秘密組織。メンバーの相棒は携帯電話型ロボット「フォンブレイバー」。『ナイトライダー』が好きな私にはマシンボイスの相棒はツボです。今回の何が凄いって変形する携帯が本当にソフトバンクから発売されること。実際に火がつくゴールドライタンみたいな(笑)。でも携帯はそうそう買い替えるわけにもいかないので、自分の携帯をフォンブレイバーの仲間に出来る手足アタッチメントが欲しいなぁ。
- 『クリスタルブレイズ』(TVK/深夜1:15)
オッサンが読む劇画誌で描かれたSF漫画みたいなノリ。ボス登場までをあそこまで引っ張るなら、ボスはシティーハンター並の出来るキャラでないと。所員の少女らの足手まといキャラっぷりにも辟易。
【木曜日】
- 『今日からマ王!(第3シリーズ)』(BS2/夜11:00)
今までのシリーズを見てないのでパス。
- 『アリソンとリリア』(BS2/夜11:32)
シリーズ前半はアリソンの物語で、後半は時代を経て娘のリリアの物語になるらしい。50年代ヨーロッパ風世界で全体的に児童文学作品といった趣きの作り。でも当のBSアニメ枠は深夜に移動しちゃってますけどね。
- 『図書館戦争』(フジ/深夜1:00)
メディア良化法──「公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律が制定。検閲はメディア良化委員会によって執行。その権限は恣意的に拡大解釈され執行に抵抗する者には武力の使用も許可されている」
人権擁護と青少年をメディアの悪影響から守ることを口実に武装した良化特務機関による表現の自由への弾圧が始まった。その一方、メディア良化法の検閲に対抗するため図書館の自由法が成立。地方自治体に所属する図書館は中央政府と対立し、自己防衛のための防衛組織を持つに至る。両者の抗争は30年にもおよび、現在は完全に武力闘争と化している──てな世界。
原作ファンにも好評みたいなのでアニメ化の方向自体は間違っていないんでしょうが私は駄目。こういう設定で現実を揶揄する作りが面白かったりするのも分からなくはないんですが、武力化の部分が社会的に浮きすぎで、さらに武力闘争に登場人物らがなんら疑問を持たずに思考停止しているのがもう駄目です。
実際、現実でも「準児童ポルノ法」なんて悪法が名乗りを上げたり、図書利用者のモラル低下は深刻なのだから、もっと現実に則した近未来ドラマでいいのに。まあ、そんなのだと若い人は見ないか。もしくは逆にアニメアニメしたキャラで馬鹿な近未来世界として描いてくれていれば歯車も合うんですけどね。
- 『xxxHOLiC◆継』(TBS/深夜1:25)
あいかわらずのCLAMPっぷりも今回はちょっと強すぎ。話はいつまで連続するのか。まさかタイトルの「継」って今回のシリーズ全体が連続物って意味じゃないよね? CLAMPの作風は1話完結がちょうどいいバランスなのだと再確認。
- 『To LOVEる(とらぶる)』(TBS/深夜1:55)
おっぱいアニメ。宇宙人の女の子が誤解から主人公と婚約……うる星やつらすぎる。「追われているの」→「実はただの家出」なんてのも今の時代勘弁。中身はないので、おっぱいアニメ好きな人向け。おっぱいが見たければ。おっぱ……(以下略)
- 『紅』(TVK/深夜2:15)
揉め事処理屋を営む高校生が大財閥の家から連れ出された7才の娘を預かることに。描写されていない設定が色々とある感じですが、話は理解できるので問題なし。原作ファンならニヤリみたいなところなんでしょうな。
【金曜日】
- 『ドルアーガの塔』(TVK/深夜1:15)
第1話は冒頭の戦闘で気絶したジルが見ていた夢というバカ(単なるバカとしか言い様がない)。80年代作画は本気でこそ面白いのにパロディのそれも薄ら寒いギャグ話に使ってはただ馬鹿にしているようにしか見えません。Gyao配信版ではジルが気絶していた間の現実世界の話だったそうな(※裏1話)。まあ、こんな仕込みネタでも無ければ話題にもならないタイトルでしょうけど、だからって話題になればゴミを見せてもいいのかという話。そもそもの主人公の性格設定がアレではこれからにも期待できません。
- 『ゴルゴ13』(テレ東/深夜1:23)
説明不要の凄腕スナイパー。出来は普通。演出に何の捻りもないとこうまで面白味に欠けるのか。館ひろしの声はいまいち。OP、ED共に作品とまるで合わないタイアップ曲の限界。
- 『マクロスF』(TBS/深夜1:55)
『マクロス』から50年後、『マクロス7』から14年後の宇宙移民船団「マクロスフロンティア」が舞台。パイロットを夢見る高校生アルトと歌手を夢見る少女ランカと歌姫シェリルが出会ったその日、宇宙生物が船団を襲ってきた……という第1話。序盤は『プラス』のような外伝でもなく『7』のように肌触りを変えるでもない本作の存在意義に疑問を持ちましたが、中盤~終盤、アルトが操るバルキリーの手から落下するランカを受け止めるシチュエーションなどを見るにつけ、どうやら本気でマクロスサーガというものを今の技術で再構築しようとしていると感じました。濃密なSFアニメって随分久しぶりだわ。最近は似非SFアニメが多いから。
- 『イタズラなKiss』(TBS/深夜2:25)
成績順のクラス分けで万年F組の琴子はA組の入江直樹に告白するも玉砕。ところが琴子の家が倒壊し、入江家に居候することになる……というラブコメ。不良の風体など昭和を色濃く感じるキャラ造形は受け入れられてるのかな? 私は綺麗な画質で80年代アニメを見ている気分です。未完の原作をアニメで完結させるとか。大丈夫か?
【土曜日】
- 『レスキューフォース』(テレ東/朝8:00)
松竹×タカラトミーという『リュウケンドー』系譜のヒーロー特撮物。あくまでもレスキューが主目的であって、超災害を起こす敵との戦闘もあるというスタンス。新人に対するそっけなさとか台詞回しとか、脚本がアニメ的で私の肌に合わないという点もリュウケンドー同様で残念。メカ描写はレベル高い。
- 『D.C.II S.S.』(TVK/深夜0:30)
「ダ・カーポII セカンドシーズン」。もろギャルゲー原作アニメ。そういうのが好きな人向け。
- 『狂乱家族日記』(TVK/深夜1:00)
千年前に倒された怪物が残した言葉──「千年後に自分の子供が甦り恐怖と絶望をもたらす」。そこで怪物の子供と思われる者を一堂に集めて共同生活をさせる「なごやか家族作戦」が実行された……というハチャメチャアニメ。たぶんアニメ化されてるのだからヒロイン凶華の俺様暴走キャラっぷりをいいと思う人がいたりするんでしょうけど、私にはさっぱり、というか嫌い。EDの今時の狙ってる感がなんとも。「ホラ、おまいらこういうの好きだろ」と言ってるようにしか見えない作品。
- 『あまつき』(TVK/深夜1:30)
現代の無気力男子高校生が妖怪に襲われ江戸時代にタイムスリップ。女性向けマイナー漫画のまったりさそのままのアニメ化で何が面白いのかさっぱり。それにしても導入部のバーチャル江戸村は無意味すぎる。
- 『ブラスレイター』(TVK/深夜2:00)
死者が蘇り、融合体と呼ばれる異形の怪物になる事件が多発。特殊チーム・XATが対応していたが、生身の人間が融合体となるケースが発生し……と、まあ、設定いじってるけど『仮面ライダー』ってことか(メインマシンはバイクだし)。恩田尚之さんのキャラデがいい感じ。質感はゲームのムービーみたいで軽い。話の説明不足加減はギリギリで、初回はそれがテンポに繋がっていましたが2話目は逆にマッタリとしてしまいました。
- 『仮面のメイドガイ』(TVK/深夜2:30)
主人公・富士原なえかは18才になった時に大財閥の資産を全て相続することになっており密かに命を狙われていた。そこで祖父は孫を守るために2人のメイドを送ったが、その内の1人は筋骨隆々で仮面で顔を隠す男"メイドガイ"だった!……って、もはやメイドじゃないよ(笑)。小山力也声も卑怯だし。U局オタ向けアニメで楽しめた数少ない1本。
- 『純情ロマンチカ』(TVK/深夜3:30)
……OPまでは見ました。男同士が絡み合う姿を見て頬を赤らめるだけの主人公の反応って真性BLだよなと思っていたら、CMで「BL誌」連載作品と分かり納得すると共にそんなジャンル誌があると知って軽く寒気が(苦笑)。当然ながらBL好き向け。
- 『二十面相の娘』(フジ/深夜????)
少女は二十面相にいざなわれて冒険の世界へ──。てっきりミステリー系かと思いきやテレコム作画活劇だったんでビックリ。初回は「毒」「執事の正体」などが読め過ぎでちょっと間延び。放送時間が不定期がちなのが難か。
毎度のことですがなんだかんだと数多すぎ。
土曜深夜のTVKの固め撃ちはチェックもしんどかったです。
とりあえず次週の放送を待ち遠しく思えないものはバッサバッサと切り捨てたのでかなり減りました。
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