世界が終わる前に最後に楽しみたい作品ベスト8

ふと回したチャンネルで紹介されていた日経エンタテインメント10月号の特集企画『「超」名作ベスト300 』

謳い文句は「好き嫌いを超えた価値ある作品はどれなのか」。映画・ドラマ・音楽・小説・マンガ・お笑いの各ジャンルについて、識者(=特命教授)に超名作、新定番を解説してもらうという企画らしいです。

日経エンタテインメント10月号
http://ent.nikkeibp.co.jp/ent/200710/

でも「ヒット作を生んだ気鋭の映画監督が明かす影響を受けた映画」って、もの凄く私的な気がするんですけど。あと「KREVA、亀田誠治のお墨付、音楽シーンを変えた名盤」も、特定の趣味嗜好の人間のお墨付きは好き嫌いとは違うのかな? 実際の紙面ではそれなりに整理されていればいいんですけど。



とりあえずその番組では『3000人が選んだ究極のランキング!世界が終わる前に最後に楽しみたい作品』の中から映画音楽のベスト8が紹介されていました。

……が、

その映画のランキングに愕然とした私。

順位タイトル得票
アルマゲドン74票
スターウォーズ(シリーズ)73票
となりのトトロ70票
ローマの休日67票
ハリーポッター(シリーズ)61票
風の谷のナウシカ47票
天空の城ラピュタ42票
タイタニック38票

ア、ア、アルマゲドン~?
残りのタイトルは、素直に納得できたり個人の嗜好の範囲で納得できるものばかりなだけに、この1位はショックやわぁ。

客のレベルも多様な感性と言ってしまえば月とスッポンも同レベル。エンタメ界ではそれもまた然りではあるけれど、スッポンはスッポンだと認識してこそ価値があるのであって、スッポンを月と錯誤する人間のそれを感性とは呼べないのではなかろうか。

まあ、何かといえばこうして名前が挙がってくれて、逆にあの程度で良いと思っちゃう世の中なのだと思い知らせてくれる意味では本当に有り難い作品ですけどね。

ところで「シリーズ」ってズルくない?



そもそも、この質問内容が問題。

後述の音楽もそうですけど「世界が終わる前」という前提をどう受け止めるかで全然違いますよね。明るく過ごすのか感傷にふけるのか。この質問はその揺れ幅をまったく考慮してません(紙面では「○○という理由で選ぶ人多数。中には○○という人も」なんてキャプション付けて済ませてそうな)。

(※追記:作品それ自体のランク付けというより「そこに見え隠れする揺れ幅を読むもの」なのかも。結局「好き嫌いを超えた~」という謳い文句が惑わせているんですよね)

単に「最後に観る1本」という程度で、皆そんなに深く考えていなかったりするんでしょうけど、自分が想像したらそんな時に映画なんて観ていたくないという結論に。駄目じゃん(苦笑)。自分はこうした企画とは相性が悪いのだと再認識──てなところでお開き。



ちなみに音楽の順位は以下の通り。

順位タイトル得票
レット・イット・ビー43票
負けないで38票
第九35票
イマジン31票
世界にひとつだけの花27票
運命23票
レクイエム21票
千の風になって15票

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