仮面ライダーディケイド/オールライダー対大ショッカー
●仮面ライダーディケイド/オールライダー対大ショッカー
監督:
平成ライダー総登場というお祭り企画であったTVシリーズが、劇場版では平成に留まらず昭和ライダーまでが総登場するという更なるお祭り企画にレベルアップ。
すみません、泣きました。
クライマックス、ディケイドのピンチにサイクロンの咆哮音が響いた瞬間にはもう、ぶわっと目頭が熱くなりました。
全ライダー登場場面なんて予告やCMで散々目にしていたというのに、いざディケイドを助けに現れるというシチュエーションで見ると、まったくテンションが違います。
そして最後の最後、巨大ディケイドがライダーキックを決める際に全ライダーが軌道となるカードとして並んだ時もまた涙がこぼれまくり。この後、シンケンで3D眼鏡を掛けなくてはいけないというのに。
作品としての出来には色々言いたい部分もありますが、イベントとしてはもうこれ以上ない満足感でした。特に昭和ライダー世代には見逃せない映画だと断言します!
とまあ、個人的感動を謳うばかりでも仕方ないので、以降、内容の話も少々。
TVシリーズの展開(途中)的に、てっきりこの映画は「最終回」になるものと思っていましたが、(TVシリーズの最終回が「つづく」で終わったことからも)結局、時系列が不明となってしまっています。
まあ、例年のライダー映画は最終的にTVシリーズの物語と離れたパラレルになってしまうので今回が特別でもないですけど、ディケイドの場合、「なんでもあり」の世界なだけに、逆に整合性はきちんと押さえておいてほしいところです。
中でも死神博士の存在が混乱の元で、結局、当人はどっちなの?という疑問でモヤモヤしてしまいます。
作品規模的にはもう少しお金を掛けさせてあげてくれと心配するほどに画面が安い。特に序盤のライダーバトルがまったくのさらの屋内競技場というのは寂しい。
同様のシチュエーションである『劇場版仮面ライダー555/パラダイス・ロスト』が、観客=エキストラを入れた舞台でしっかり世界観を構築していたのに比べると、お手軽に作りすぎです。
設定的に無観客なのも急ごしらえなのも間違ってはいないのですが、だったら巨大モニターで試合結果等を表示する描写も必要ないわけで、その「安易な演出の選択」が製作費の無さを容易に想像させてしまうのが残念なわけです。
物語自体はシンプル。士の正体と真の目的とさらにその裏にある真実。そして士が仮面ライダーとして立つ決意をし、全ライダーが集合する。その流れは十分です。
ただ、GACKTライダーマンは中途半端。
賀集利樹と倉田てつをさんの出演はあくまでサービスショットでしかなく、TVシリーズの方で大活躍した倉田さんはともかく、賀集くんの登場にはあまり意味がなかったのがもったいない。
だったらTVで「アマゾン(棒)の世界」などやらずに「もうひとつのアギトの世界」を見せてしまうとかしても良かったと思う。
新番組の宣伝とはいえWが凶悪な強さで通りすがっていくのはやりすぎ。ディケイドと共に観ているこっちもきょとんとしてしまいましたよ。全ライダーが戦うところに通りすがり、脇にいる怪人相手にちょろっと立ち回る程度でも良かったんじゃなかろうか。
気になる部分よりも最終的な満足が大いに上回った。
それに尽きますね。
かつて仮面ライダーを見ていた人間は決して観逃さないように。
監督:
- 金田治(『さらば仮面ライダー電王/ファイナルカウントダウン』)
- 井上正大
- 森カンナ
- 村井良大(『風魔の小次郎』)
- 戸谷公人
- 荒井萌
- 大浦龍宇一
- 奥田達士
- 大杉蓮
- 石橋蓮司
- GACKT
- 賀集利樹(『仮面ライダーアギト』)
- 倉田てつを(『仮面ライダーBLACK』)
平成ライダー総登場というお祭り企画であったTVシリーズが、劇場版では平成に留まらず昭和ライダーまでが総登場するという更なるお祭り企画にレベルアップ。
数々の世界を渡り歩いた門矢士は遂に自分の世界に辿り着いた。そこで待っていたのは士の妹・小夜だった。士は記憶を取り戻し、各世界のライダーを招集した「ライダーバトル」の開催を宣言する。だが、そのトーナメントを勝ち上がった先には大ショッカーの計略が潜んでいた……。
すみません、泣きました。
クライマックス、ディケイドのピンチにサイクロンの咆哮音が響いた瞬間にはもう、ぶわっと目頭が熱くなりました。
全ライダー登場場面なんて予告やCMで散々目にしていたというのに、いざディケイドを助けに現れるというシチュエーションで見ると、まったくテンションが違います。
そして最後の最後、巨大ディケイドがライダーキックを決める際に全ライダーが軌道となるカードとして並んだ時もまた涙がこぼれまくり。この後、シンケンで3D眼鏡を掛けなくてはいけないというのに。
作品としての出来には色々言いたい部分もありますが、イベントとしてはもうこれ以上ない満足感でした。特に昭和ライダー世代には見逃せない映画だと断言します!
とまあ、個人的感動を謳うばかりでも仕方ないので、以降、内容の話も少々。
TVシリーズの展開(途中)的に、てっきりこの映画は「最終回」になるものと思っていましたが、(TVシリーズの最終回が「つづく」で終わったことからも)結局、時系列が不明となってしまっています。
まあ、例年のライダー映画は最終的にTVシリーズの物語と離れたパラレルになってしまうので今回が特別でもないですけど、ディケイドの場合、「なんでもあり」の世界なだけに、逆に整合性はきちんと押さえておいてほしいところです。
中でも死神博士の存在が混乱の元で、結局、当人はどっちなの?という疑問でモヤモヤしてしまいます。
作品規模的にはもう少しお金を掛けさせてあげてくれと心配するほどに画面が安い。特に序盤のライダーバトルがまったくのさらの屋内競技場というのは寂しい。
同様のシチュエーションである『劇場版仮面ライダー555/パラダイス・ロスト』が、観客=エキストラを入れた舞台でしっかり世界観を構築していたのに比べると、お手軽に作りすぎです。
設定的に無観客なのも急ごしらえなのも間違ってはいないのですが、だったら巨大モニターで試合結果等を表示する描写も必要ないわけで、その「安易な演出の選択」が製作費の無さを容易に想像させてしまうのが残念なわけです。
物語自体はシンプル。士の正体と真の目的とさらにその裏にある真実。そして士が仮面ライダーとして立つ決意をし、全ライダーが集合する。その流れは十分です。
ただ、GACKTライダーマンは中途半端。
賀集利樹と倉田てつをさんの出演はあくまでサービスショットでしかなく、TVシリーズの方で大活躍した倉田さんはともかく、賀集くんの登場にはあまり意味がなかったのがもったいない。
だったらTVで「アマゾン(棒)の世界」などやらずに「もうひとつのアギトの世界」を見せてしまうとかしても良かったと思う。
新番組の宣伝とはいえWが凶悪な強さで通りすがっていくのはやりすぎ。ディケイドと共に観ているこっちもきょとんとしてしまいましたよ。全ライダーが戦うところに通りすがり、脇にいる怪人相手にちょろっと立ち回る程度でも良かったんじゃなかろうか。
気になる部分よりも最終的な満足が大いに上回った。
それに尽きますね。
かつて仮面ライダーを見ていた人間は決して観逃さないように。
★★★★
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