WXIII/機動警察パトレイバー3

●WXIII/機動警察パトレイバー3

総監督:
  • 高山文彦(『ガンダム0080/ポケットの中の戦争』)
監督:
  • 遠藤卓司
声の出演:
  • 綿引勝彦(『ナニワ金融道』)
  • 平田広明(『旋風の用心棒』)
  • 田中敦子(『攻殻機動隊』)



タイトルのWXIIIとは廃棄物13号の意。原作コミックの同題名エピソードのアレンジ映像化作品……なんていう前置きはアニメファンには無用でしょうが。

久々のパトレイバーとしては十分楽しめました。
特車二課を脇役にする方向性も面白いと思いますし。
ただ完成度という点では2、3、気になりました。

本作は独立性を高めるためかシャフト社がらみの要素はほぼ無くなっています。それは2時間弱の映画としては正解。しかし、シャフト社製レイバーが次々と狙われるという事件の流れはそのままで、同事件を追う刑事ドラマ部分においてその情報の扱いが足りなさすぎかと。

シャフト社がなんたるかを知っている観客にとっては「シャフト社に対する怨恨か?」という感覚を肌で理解出来ますが、知らない人には余りにも演出不足と言わざるをえません。

まあ「どうせパトレイバーファンしか観ないから」と言ってしまえばおしまいなんですけどね。

あと、廃棄物13号とイングラムとの最終決戦の描写(動き)があまりにも普通。特車二課の面々のキャラクターデザインを作品のトーンに合わせて地味にしておきながらレイバーの動きがアニメっぽいままなため違和感ありすぎです。せっかくラストまで積み上げた雰囲気から急に覚めちゃいました。



元々OVA企画から始まったことを考えるとOVA作品として見る分には十分だと思います。

★★★

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