亡国のイージス
●亡国のイージス
監督:
「イージス」
それはギリシャ神話に登場する無敵の盾。その名を冠するイージス艦は最新鋭の防空システムを搭載し、海上自衛隊が掲げる"専守防衛"の象徴である。
メリハリのない映画。
ドラマなのかアクションなのかどっちつかずの平凡作。
まあ邦画ではよくあるタイプですね。
本作は、音楽にトレヴァー・ジョーンズ(『ラスト・オブ・モヒカン』)、編集にウィリアム・アンダーソン(『トゥルーマン・ショー』)、ミキサーにクリス・ディヴィッド(『レジェンド・オブ・フォール』)とテリー・ロッドマン(『L.A.コンフィデンシャル』)、サウンドデザイナーにクリストファー・エイキンス(『8Mile』)といったハリウッドスタッフを起用して大作感をアピールしてましたが、結局は宣伝用でしたね。
その仕上がりは実に邦画らしい邦画。元々の映像の作りが安いのに音楽や編集でどうにかなるはずもないということ。まあ当然なんですが。だったら変にハリウッドスタイルなんぞ取り入れずにベタにベタに日本映画を作った方がいいのに。
全て日本人キャストというのもマイナス。東洋人だから大丈夫だろうと思いきや、やはり中井貴一は日本人にしか見えませんて。作品から受ける印象は『沈黙の艦隊』とかあんな感じになっちゃってます。言葉の問題はあるけど、やはり韓国人俳優を起用すべきだったのでは?
パンフを読み返したら「某国」という曖昧な表現で「北朝鮮」のキの字もないんだけど劇中ではどうだったっけ(これ書くまでに時間が開いて記憶が曖昧なもので)。匂わすだけ匂わせておきながら腰が引けるってんならこうしたテーマを扱わないで欲しい。
チェ・ミンソ演じる少女工作員のキャラ造形は『ローレライ』のヒロイン(及び全体的な設定)のアニメっぽさと同じ匂いがします。これは原作者・福井晴敏の傾向なんでしょうか? 彼の小説は読んだことがないので判別しかねますが、『戦国自衛隊1549』のロールプレイングっぷりからもそういう印象を受けますね。
このアニメっぽさは作品基盤との乖離を感じてマイナス。特に本作においては不要な要素。勝地涼演じる人物との因縁のような描写もありましたが、まったく機能していません。だったらオヤジドラマに特化してしまえば良かったのに。
別にスティーブン・セガール映画にしろとは言いません(あれは純粋なアクション映画だから)。でもハリソン・フォードのジャック・ライアンシリーズぐらいにはアクション寄りに作るべきの布陣。こういう話ってアクション映画の様相で観客に危機感を感じさせることが最も潔いと思うんですがね。
監督:
- 坂本順治(『KT』)
- 福井晴敏(『戦国自衛隊1549』)
- 真田広之(『ラストサムライ』)
- 寺尾聰(『半落ち』)
- 佐藤浩市(『KT』)
- 中井貴一(『壬生義士伝』)
- 勝地涼(『バトルロワイアルII』)
- チェ・ミンソ(『チャンピオン』)
「イージス」
それはギリシャ神話に登場する無敵の盾。その名を冠するイージス艦は最新鋭の防空システムを搭載し、海上自衛隊が掲げる"専守防衛"の象徴である。
護衛艦「いそかぜ」の海上訓練中、新米乗員が魚雷の下敷きになり死亡する事故が起きた。訓練の中止を申し出る先任伍長・仙石だったが、海上訓練指導隊はそれでも訓練を続行するという。そして彼等の口から驚くべき情報を聞かされる。乗員の中に某国の工作員が潜り込んでおり、艦の占拠を狙っているのだと。それは本当なのか?それとも……。
メリハリのない映画。
ドラマなのかアクションなのかどっちつかずの平凡作。
まあ邦画ではよくあるタイプですね。
本作は、音楽にトレヴァー・ジョーンズ(『ラスト・オブ・モヒカン』)、編集にウィリアム・アンダーソン(『トゥルーマン・ショー』)、ミキサーにクリス・ディヴィッド(『レジェンド・オブ・フォール』)とテリー・ロッドマン(『L.A.コンフィデンシャル』)、サウンドデザイナーにクリストファー・エイキンス(『8Mile』)といったハリウッドスタッフを起用して大作感をアピールしてましたが、結局は宣伝用でしたね。
その仕上がりは実に邦画らしい邦画。元々の映像の作りが安いのに音楽や編集でどうにかなるはずもないということ。まあ当然なんですが。だったら変にハリウッドスタイルなんぞ取り入れずにベタにベタに日本映画を作った方がいいのに。
全て日本人キャストというのもマイナス。東洋人だから大丈夫だろうと思いきや、やはり中井貴一は日本人にしか見えませんて。作品から受ける印象は『沈黙の艦隊』とかあんな感じになっちゃってます。言葉の問題はあるけど、やはり韓国人俳優を起用すべきだったのでは?
パンフを読み返したら「某国」という曖昧な表現で「北朝鮮」のキの字もないんだけど劇中ではどうだったっけ(これ書くまでに時間が開いて記憶が曖昧なもので)。匂わすだけ匂わせておきながら腰が引けるってんならこうしたテーマを扱わないで欲しい。
チェ・ミンソ演じる少女工作員のキャラ造形は『ローレライ』のヒロイン(及び全体的な設定)のアニメっぽさと同じ匂いがします。これは原作者・福井晴敏の傾向なんでしょうか? 彼の小説は読んだことがないので判別しかねますが、『戦国自衛隊1549』のロールプレイングっぷりからもそういう印象を受けますね。
このアニメっぽさは作品基盤との乖離を感じてマイナス。特に本作においては不要な要素。勝地涼演じる人物との因縁のような描写もありましたが、まったく機能していません。だったらオヤジドラマに特化してしまえば良かったのに。
別にスティーブン・セガール映画にしろとは言いません(あれは純粋なアクション映画だから)。でもハリソン・フォードのジャック・ライアンシリーズぐらいにはアクション寄りに作るべきの布陣。こういう話ってアクション映画の様相で観客に危機感を感じさせることが最も潔いと思うんですがね。
★★
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