ミニミニ大作戦

●ミニミニ大作戦

監督:
  • F・ゲイリー・グレイ(『交渉人』)
出演:
  • マーク・ウォールバーグ(『ビッグ・ヒット』)
  • シャーリーズ・セロン(『ノイズ』)
  • エドワード・ノートン(『レッド・ドラゴン』)
  • ドナルド・サザーランド(『スペースカウボーイ』)



1年前の盗みの最中に仲間の1人が裏切り、金塊を横取りしたばかりでなく主人公の師の命まで奪っていった。生き残った仲間たちは復讐のために金塊を奪い返そうと潜伏。そして1年後、計画を実行に移すのだった……。


盗みのテクニックはさながら『ルパン三世』のような大胆さ。
しかし計画性が薄く構成が甘いので盛り上がりに欠けます。
おすぎは本作の盗みアクションをスタイリッシュとか言ってましたが、おすぎの様な普通の映画が基準の人ならこれで十分なんでしょう。しかし我々(?)の様なアニメを同一の視点で見る人種(世代?)にとっては少々もの足りないです。

屋敷から大量の金塊を運び出すことは人力では不可能なため、本作の主役=ミニクーパーを使うことを発想しますが、せっかくの主役車決定場面なのにあれでは弱い弱い。

だったら……「「車で金庫前まで行けばいいじゃん」「いや、廊下の幅が○メートルしかない」(目の前の仲間のバイクを見て)「じゃあバイクを使えば」「とても金塊を積みきれない」「フォークリフトで」「廊下の段差を越えられない」と作戦が煮詰まる一同。そこへヒロインが遅れてミニクーパーで登場。「これだ!」思わず顔を見合わせる男たち。ヒロインきょとん」……ぐらいのケレン味が欲しいです。

屋敷を再現した骨組みを組んでミニを走らせる実験も、単なるパイプの骨組みなどではなく実際の屋敷そっくりにセットを組むぐらいしてくれるとワクワク度も違ったんですがね。確かにPC上でのシミュレートは現実的ですけど本作の様な荒唐無稽作品では小さい小さい。



最後の大盗み作戦&ミニ対ヘリのチェイスも普通。あれならジャンルは違えども草ナギ剛主演『メッセンジャー』のクライマックスの方が何倍もワクワク出来ましたよ。

細かい所ではエピローグの独白ナレーションは現代のハリウッド映画には似合わないかな(「師の言葉を実践してます」みたいな台詞は特に)。仲間たちのその後は映像のみの方がスタイリッシュかと。

外してはいないけど飛び抜けて面白いこともない作品。レンタルビデオぐらいなら十分楽しめると思います。

★★★

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック