イントゥ・ザ・サン

●イントゥ・ザ・サン

監督:
  • ミンク(※タランティーノ主宰プロダクション在籍)
出演:
  • スティーブン・セガール(『沈黙の戦艦』)
  • 大沢たかお(『天使の牙』)
  • 豊原功補(『亡国のイージス』)
  • マシュー・デイビス(『ビロウ』)
  • ウィリアム・アザートン(『続・激突!』)
  • 寺尾聰
  • 伊武雅刀
  • 栗山千明
  • 山口佳奈子



不法入国の外国人一掃を公言して都知事選に立候補した男が、その演説中にバイクに乗った2人組の男たちの襲撃をうけ射殺された。仕掛けたのはチャイニーズマフィアと手を組む新興暴力団の黒田だった。FBIはCIAに捜査協力を依頼。東京下町生まれで日本のヤクザ事情にも精通しているCIAエージェント・トラビスに白羽の矢が立った……。


「バキャロー」「タタコロシテヤル」

セガールの怪しい日本語(関西弁)炸裂作。でも喋れるのと演技になるのとでは別物だってば。誰か日本語指導してやろうよ。

作りは最近のセガール作品同様に雑。話はまとまりがなくて把握しづらいし、セガールはちょいちょいっとカメラの前を歩いたら他の映像と繋ぎあわせて一丁上がり。ナチュラル芝居が上手いねセガール、っていうか素だよ。

比べて大沢たかおの力入った演技は暑苦しいほど。その熱演ぶりといったら映画の出来が良ければ日本が舞台の映画としては『ブラックレイン』の松田優作の次ぐらいにはなったかも。あ、ごめん、ちょっと大袈裟だったわ。

豊原功補演じる刺青師は、物語への関わり方からその場限りの情報屋と思ってたら、最後の決戦でセガールのパートナーに大抜擢。いくらこの手のアクション映画でパートナーの入れ替わりが常道といってもこのステップアップは凄ぇ。やったね。

新宿の隣が築地だったり、どこから乗っても新宿靖国通りを走る車など、地理の滅茶苦茶さはご愛嬌。



監督はタランティーノ門下のように誤解させるけど、その誤解で観た人がいたならそれはそれでいいや。映画としては下の中だけど、こんなに馬鹿な魅力満載の映画はそうそうないからね。C級セガール作品の中の至宝。出会えて逆にラッキーだと思いましょう。

セガール製カルト映画ここに極まれり!

(『沈黙の追撃』の感想で「久しぶりに劇場で…」と書いたけど本作のことをすっかり忘れてました(2005年12月劇場鑑賞)。いやぁ「沈黙シリーズ」じゃないんで、つい(笑))

★★

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック